豊川市初のバナナ農家誕生

早川さん年内の収穫目指す/健康重視 地産地消へ思い込め/東三河の新たな名産に―意気込み

2024/04/19

青々としたバナナの苗に水をやる早川さん(豊川市内で)

 今春、豊川市に初めてバナナ農園が誕生した。同市市田町の早川知行さん(46)がハウスでバナナ栽培を始め、年内の収穫を目指す。「ほのくにバナナ」(仮称)の名でブランディング化を図り、地域振興も見据える。 

 広さ約1・5反のハウスでは146本の苗が日光を浴び、順調に生育している。水はけの良い培養土と遮光カーテンを取り入れ、湿度は80~90%に管理。早川さんは家族とも協力し、5日に1回の水やりをしている。

 脱サラし、家業の農家を継いで3年。ブロッコリーやキャベツなど露地野菜を作っていた早川さんは「誰も作っていない珍しいものを作りたい」とバナナに注目した。国内で消費されるバナナの大半が海外からの輸入で、農薬も使われていることから「地元の水で育ったバナナを食べてほしい」と健康重視、地産地消の狙いも込めた。

 鹿児島県の「神バナナ」で3日間の研修を受けて栽培方法を習得。収穫まで約10カ月と比較的生育が早い「北蕉(ほくしょう)」という台湾産バナナの苗を今年3月に植え付けた。順調なら、12月のクリスマスシーズンに合わせて収穫できる見通しだ。

 バナナ栽培は県内でも珍しい。早川さんは、フルーツサンドやケーキ向けに地元店舗や中小企業との取引も見据え、傷や規格外で出荷されない生産物も消費者に届く仕組みを整え食品ロス削減にもつなげたい考え。バナナが実る時期は、児童を招いた施設見学も検討している。「豊川、東三河の新たな名産としてPRできれば」と意気込む。

年末にはバナナが実り、収穫できる見通し(提供)

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