感染症病棟の運用を開始

豊橋市民病院が次の感染症危機に備える

2024/04/20

感染症病棟の前でテープカット(豊橋市民病院で)

 豊橋市民病院(豊橋市青竹町)が整備した感染症病棟の運用が19日、始まった。新型コロナウイルス感染拡大を教訓に、次の感染症のパンデミック(世界的流行)への備えが強化される。

 一般病棟から独立した新たな病棟は鉄骨造り平屋建てで、延べ床面積は約908平方メートル。すべて個室仕様で二重扉の10の病室や診察室などがある。

 各病室は陰圧装置で室内の気圧が低く保たれ、ウイルスなどが部屋の外に漏れ出ない対策が施されている。廊下やスタッフステーションなども空調設備で、それぞれ気圧が個別管理され空気の流れが制御されている。

 病棟内にはエックス線撮影室を設置。感染症の患者と一般の患者が医療機器を共用しないようにして院内感染リスクを低減させる。

 1年3カ月の工事期間を経て、完成した。事業費は約13億円。

 2020年に始まった新型コロナの流行を踏まえ、感染症病棟の整備方針が市民病院改革プランに盛り込まれた。これまでは一般病棟で大部屋を含む10床を感染症病床とし、対応してきた。

 同日の竣工(しゅんこう)式には、病院関係者や工事関係者などが出席した。あいさつに立った浦野文博院長は、コロナの頃を振り返り「コロナ以外の患者に相当な制限がかかった」と指摘。新病棟内で治療を完結できることは、感染症患者にとって良いだけでなく「新興感染症の重症患者が出ても一般の診療に負荷をかけることなく、通常医療を提供できる体制が整った」と胸を張った。

扉が二重になった病室(同)

2024/04/20 のニュース

感染症病棟の前でテープカット(豊橋市民病院で)

扉が二重になった病室(同)

有料会員募集

今日の誌面

東三河学生就職NAVIリクルーティング

東三河学生就職NAVIリクrooting2025

高校生のための東三河企業情報サイト

税理士法人ひまわり

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP