サーラ100周年で瀬古氏講演

2010/03/17

講演する瀬古さん(ホテルアークリッシュ豊橋で)

 サーラグループ(中村捷二代表)100周年記念講演会豊橋会場の最終回は15日午後6時30分からホテルアークリッシュ豊橋で開かれ、マラソンの日本代表としてロサンゼルス、ソウルと2度の五輪に出場した瀬古利彦さんが「心で走る」をテーマに講演した。

 講演に先立ち、瀬古さんが早稲田大学時代の箱根駅伝での雄姿やタンザニアのイカンガーを残り100メートルで抜き去った1983年の福岡国際マラソンの名場面が映像で紹介された。

 瀬古さんの講演は「イカンガーとの戦いは必ず勝てると思った。ゴールをどのようなポーズにするかを考えていた」など、終始ユーモアにあふれていた。モスクワ五輪のボイコットについて「『五輪が行われるのに行けない』ということ。当時は『次の五輪で頑張ればいい』くらいにしか考えていなかったが、運がなかった」と振り返った。

 さらに「昔の選手は、世界を相手に戦うためむちゃくちゃ練習した。私はマラソンの約42キロが長いと感じたらだめだと思い1日に60キロから70キロを走った。ランナーは『これだけ練習をやったのだから』という精神的な支えがあることによって、苦しい時に踏ん張りが利くと思う」と語った。

 (高松太郎)

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