豊橋駅南まちづくり㊤

2011/06/20

一体的再開発が課題の開発ビル㊧、名豊ビル㊨と狭間児童広場

 ◆高まる再開発機運

 ココラフロント、ココラアベニューの開業や芸術文化交流施設(芸文ホール)の着工で、にわかに変貌を遂げつつある豊橋駅前大通南地区(駅南地区)。ここにきて、地域主体で「まちづくりビジョン」を作成し、20日で閉館する豊橋グランドホテルのある名豊ビル一帯では、再開発準備組合が結成された。行政の支援も受けながら、地区全体での街おこしや再開発の機運が徐々に高まってきている。

 駅南地区は、 東西が豊橋駅から国道259号まで、 南北は駅前大通から水上ビルに囲まれた広さ約10ヘクタールの地域。地元の自治会、商業組合、地権者らでつくる豊橋駅前大通南地区まちなみデザイン会議(堀米治代表) は今月1日、2年がかりでまとめた「豊橋駅前大通南地区まちづくりビジョン」を佐原光一市長に報告した。

 ビジョンでは、 まちづくりへの第1ステップとして、 名豊ビル、 開発ビルなどがある狭間児童広場周辺を一体的に再開発して交流拠点をつくる。 第2ステップとして、 水上ビルの取り壊し、 機能移転した後に、 牟呂用水をいかした憩いの空間を創出する、 というシナリオを描いている。

 最初のステップとなる広場周辺の再開発に向け、 既にその胎動が始まっている。 昨年6月、 中部ガス不動産や総合開発機構など、 地権者らでつくる勉強会が発足。 今年3月には、 勉強会が発展して、 豊橋駅前大通2丁目地区再開発準備組合が結成された。

 行政も、 こうした地元の動きを後押し、 組合に補助金を支出して活動を支援する。 さらに、 同広場を管理する豊橋市は今年度、 初の市街地再開発事業を目指して、 駅前大通二丁目地区基本計画を策定する。 公共施設など建築物の計画や資金計画など、 事業化モデルを調査する予定だ。

 近年、 優良建築物等整備事業として建設された同市広小路のマンション事業などと異なり、 市街地再開発事業は都市計画法に基づき、 都市計画決定や事業認可申請などが必要となる。 地権者らにとっては、 事業に高い公共性が求められ採算性の確保も難しくなるが、 補助金や税制優遇の面で、 優良建築物等整備事業より有利な点がある。

 市街地再開発事業は豊川、 蒲郡、 田原での実績はあるが、 豊橋での前例はない。 駅南地区で実現すれば同市初のケースとなる。(石川正司)

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