東三河仕事図鑑 

「おいしい」の感動と誇りを

ヤマサちくわ・豊橋営業部販売わくわく課 池田 洋さん(31)

2012/11/16

 下地店とラグーナ蒲郡店の店長を兼任。主に下地店で接客に励みながらも週1、2日は蒲郡に足を運ぶ忙しい毎日だ。

 食べることが好きで、子どもの頃から同社の製品に親しんだ。東京で過ごした学生時代、お世話になった方へのお土産は必ず同社のちくわ。

 「本当においしい。またよろしく」と、とても喜ばれた。贈る喜びを感じると同時に「故郷にはこんなおいしいものがある」と誇りを持ったという。

 そんな経験を経て同社の社員となった今は、「食文化への貢献を通じて東三河を活性化したい。この味を広めて、皆さんの生活を豊かにしたい」と意気込む。

各店舗での販売を経験

 入社後1カ月は本社工場で製造実習。魚を切ったり、すり身を機械に入れたりの仕込み作業だ。男子寮に住み込み、朝6時から仕事を始める中で製造工程を学んだ。次の1カ月は製品の配達や各地で開かれる催事での販売を経験した。

 6月から直営店での勤務をスタート。これまでに4店舗を移動し、今年4月から下地店、9月からラグーナ蒲郡店の店長兼任となった。「本店以外の主要店舗を一通り回ったという感じです」。各店は、それぞれ客層が大きく異なるため、売り方も違うという。「例えばカルミア店では、新幹線に乗る前のお客様が多いので、スピーディーな対応が求められます」。インター店では、観光バスの到着時間に合わせて準備が必要。東田店は近所の常連客が多い地域密着型店舗で、アットホームで丁寧な接客が大切となった。

 販売員150人の中で5人しか持っていない社内資格「上級おでん伝道士」はちょっとした自慢だ。おでんのスペシャリストとして、作り方をはじめ全国のご当地おでんの紹介、新たな食べ方の提案を行う。東田店時代の昨年11月、常連客に喜んでもらおうと取得した。

出来立てちくわのおいしさを

 現在勤務する下地店は国道1号沿いにある。地元客よりも遠方からの来訪が多いという。「唯一、工場直結の店舗であることが大きな特徴です」。それを生かすべく行っているのが土・日・祝日の「あつあつちくわ」の販売だ。

 「できたてのちくわは香りと歯ざわりが違います。『ちくわってこんなにおいしいんだ』という驚きと感動を一人でも多くの方に伝えたいですね」。

 午前9時30分の製品到着と同時に店先にのぼり旗を立て、製造スタッフ用の服に着替えて店内外にPR。販売員としての腕の店どころだ。

 「湯気が立ち上るちくわを口にしたお客さんの『おいしい』の一言はたまらない喜びですね」。

どんな人がこの仕事に向いている?

 「食への興味はもちろん、お客様の立場に立ってものごとを考え、要望に応えるコミュニケーション能力は重要ですね」。プレゼンテーション能力も求められるという。「自分自身の課題でもあるのですが、アイデアや発想以上に、気持ちをいかにして人に伝えるかということが大切です」。

 自分なりの接客の極意は、気配りや歓迎の意を表現すること。「型通りのあいさつだけではなく、その日の天気など何げない会話をはさむだけでも、お客様の感じ方は違うと思います」。そして何より伝えたいのは、おでんの魅力。

 「おでんはおいしさ、鍋を囲んでわいわい食べる楽しさだけでなく、各地によって味付けや食材が違う一つの文化とも呼べるものではないでしょうか」。その素晴らしさを伝え、感動してもらうことが仕事のやりがい、喜びだという。

 入社9年目だが、まだまだ一人前になったという感覚はない。「どこまでいっても『100点はない』という気持ちで、これからも努力を続けていきたいと思っています」。

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池田 洋さん

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