東三河仕事図鑑 

「感性」によって仕事を「創る」

本多プラス・営業本部/営業推進室 金田磨巳さん(22)

2012/12/11

金田磨巳さん

 大学で学んだ知識を生かそうと、デザインに力を入れ、自らものづくりができるメーカーを中心に就職活動。

 その中で独自技術をベースに企画、デザイン、製造、販売を一貫して行い、細部まで高いクオリティーを追求する同社の姿勢に強く共感、入社した。現在は営業推進部で顧客に提案する商品サンプルの準備をはじめ、ショールームの管理、社外展示会での商品PRなどに従事する。

 また、デザインの知識を見込まれてデザイン部門も兼任。リサイクルプラスチックを使用したアート事業の一環で「ISSEY MIYAKE」の店舗ディスプレイにも携わるなど幅広く活躍、充実した日々を過ごしている。

「送る」のではなく「贈る」

 同社には毎日、既存取引先や新規取引先を中心にサンプルの送付依頼が多数舞い込む。依頼主は化粧品や文具、工具など様々なメーカーだ。多い日は20件近くにもなるという。業種が異なるメーカーに、それぞれの要望に合ったサンプルをいかに提案するかが腕の見せどころとなる。また、顧客にとって最初の接点となる部署。同社のイメージを決め、契約の成否にも影響する責任が重い仕事だ。

 「当社では『送る』のではなく『贈る』という考え方のもと、心を込めたサンプル提案と発送を行っています」。商品説明文は必ず自筆。化粧品メーカーならシールなどを添えておしゃれに、工具メーカーにはデザイン提案など新しいアイデアを織り交ぜる。「まだお客様の要望を忠実に実行するのは本当に難しく感じます。微妙なニュアンスをくみ取って提案に盛り込むことや、要望に先回りして対応するのに必要な『感性』の面で先輩から学ぶことは山ほど。日々勉強ですね」。

どんな人が向いてる?

 同社の事業は既存の商品を顧客に販売するよりも、要望に合わせた商品を一から作り上げ、販売することが中心となる。白紙の状態から商品(プロダクトやパッケージ)を創出し、顧客が抱える問題を解決するのが仕事だ。一人ひとりが異なる洋服を着ているのと同じように、パッケージもファッション(商品の洋服)だと考えて作っているという。「デザインとは表層的な体裁を整えるのではなく、『内包した問題を解決する手段』だということを学び、とても衝撃を受けました」。

 従って、この仕事に必要となるのは、白紙からでも仕事を創り出すことが出来る能力、そして自分で考え、問題を発見し、そして解決する能力だという。「それには高い『感性』が重要です。この言葉は常に頭の片隅にありますね。また、自ら仕事を作ろうとする積極性、実現させる行動力も求められます」。

目標は「売るデザイナー」

 「自ら考えて自ら作り、自ら売る」が徹底されている同社。「感性」の重要性のほかにも社会人となって実感したことがあるという。「学生の社会と実社会で一番異なるのは、『正解がない』ということ。正解がない問題を組織(チーム)で解決するために欠かせないのは、いわゆる『報・連・相』ですね」。適切なタイミングでの報連相を身に着けるのも今の課題だという。

 まだ入社して1年足らずということもあり、あまり苦労を感じた覚えはない。『今までにない経験ができるって本当に楽しい』と思いながら仕事をしている。「会社の成長に貢献し、自己の成長と会社の成長を同時に達成したい。目標は自ら商品を企画・デザインして営業も行う『売るデザイナー』になることです」。

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