教えて!乳がんのこと 

効果調査中の30代 超音波で併用

読者からの質疑応答=豊川市民病院放射線技術科/伊藤光代

2014/10/18

伊藤光代さん

 質問/30代のマンモグラフィは危険かどうか知りたいです。メリット・デメリットなど。(豊橋市寺沢町 M・Sさん)

 回答/現在、乳がん検診といえばマンモグラフィ検査が一般的になってきていますが、実は年齢的には40歳以上で有効とされています。30代のマンモグラフィ検査はどうしたら良い?ということは今も専門家の間では議論されていて、厚生労働省の検討会でも「30代については、現在のところ検診による乳癌(がん)の死亡率減少効果について、根拠となるような研究や報告がなされていないため、今後引き続き、調査・研究を行う」となっています。

 マンモグラフィ検査を受けることのメリットは、もちろん乳癌を自覚症状のない段階で発見できる事です。早期であれば治療の体へ与えるダメージも少ないことが多いし、死亡率も低い事は証明されています。

 心配されているデメリット=リスクは、1つ目に放射線による被ばくや発癌性の事でしょうか。マンモグラフィ検査はX線を使うので、被ばくしますが、その放射線量は非常に少ないものです。発癌率がまったくないわけではないですが、人体的影響が出る可能性は極めて低いです。

 2つ目、30代の乳房は、マンモグラフィ検査だけでは癌が発見困難な場合があります。乳腺の量が多い人(一般的には月経がある方。年齢だけでは一概に言えず、個人差は大きいです。)では、正常な乳腺自体が白く写り、腫瘤(しゅりゅう)が乳腺に隠れてしまい判断が難しい事があります。

 超音波検査はこの問題点を補うことができるため、超音波検査を併用して受けられるとよいかと思います。年齢にかかわらず、ご自身の乳房にあった検診方法を選択されるのが有効です。

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伊藤光代さん

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