医療体制を充実強化し基幹病院として応える

【乳がん検診・治療が受けられる医療機関】独立行政法人国立病院機構 豊橋医療センター

2014/10/27

MRI室で。市原院長(前列左から二人目)を囲んで

 旧国立豊橋病院と旧国立療養所豊橋東病院が統合し、外科、整形外科、循環器、脳神経外科など22診療科414床を有する総合病院として開院し10年となる。東三河で唯一の緩和ケア専用病棟を備え、特色ある緩和ケアサービスを提供している。救急医療にも積極的に取り組み、同院救急システムのもとに迅速・的確に対応。救急患者においては、年間約2800台の救急車を受け入れている。

 「時代の要請に沿った病院機能に対応できるように努力と研鑽(さん)を積み上げていきたい」と市原透院長。「良質で安全な医療を提供しよう」とスタッフ一丸となって「心のこもった医療」に取り組み、基幹病院として幅広い分野で地域医療を支えている。

 医療機器においては、最新機器の導入や更新によって随時整備している。

 平成25年1月から本格稼働している最新鋭の放射線治療装置「リニアック」は、高性能と汎用性を生かしてさまざまながん治療に威力を発揮し、同院のがん治療の幅を広げている。

 「リニアック」は、画像誘導放射(IGRT)により腫瘍に対し正確な照射が可能となり、腫瘍のない部位への無用な被ばくを防ぐことができる。乳がんを例にあげると、乳房温存手術後に放射線治療を含めた一連の治療がすべて院内でできるようになり、多くの患者の期待に応えている。

 病変を見逃さないようにと、乳腺エコーにおいても最新機器を活用し、エラストグラフィも順調に稼働。従来より画像の解像度が高く、腫瘍の検出精度に力を発揮する。乳腺エコーは、3人の女性臨床検査技師が担当する。

 マンモグラフィ検診においては、マンモグラフィ検診精度管理中央委員会から施設認定を受けている。マンモグラフィ検診は3人の女性診療放射線技師が担当する。

 適切な治療を進めていくために、高性能機器を駆使して診断。乳がんの広がり診断や質的判断においては、造影剤を使ってがんの疑いが強い部分を探し出すダイナミックMRIを行っている。病巣の位置確認など放射線治療計画においては、CTシミュレータを行い、高性能の64列CTを使用。それに加え高性能80列CTを導入し、より正確な診断を行っている。

 乳がん治療においては、岡本喜一郎医師と柴田雅央医師の2人で行っている。岡本医師は、日本乳癌(がん)学会乳腺認定医、マンモグラフィ読影認定医。柴田医師は日本乳癌学会認定医。「大学病院や名大乳腺外科とも情報を密にし、連携を図って、よりよい治療に応えていきたい」と話す。

 同院は、名古屋医療センターなど全国の国立病院機構はもちろんのこと、名大付属病院、乳腺外科まつおクリニックと協力関係にある。

 手術は、岡本医師、柴田医師を中心に3人の外科医が執刀。年間100件を超える手術を行っている。

 センチネルリンパ節生検においては、被ばくのない「蛍光法」と従来の「色素法」の併用により、センチネルリンパ節への転移の有無の確認精度を上げている。

 乳腺治療においても、地域の基幹病院としての期待に応える。

放射線科操作室で。スタッフ一丸となって取り組む

マンモグラフィは女性技師が担当

フォトダイナミックアイで乳房センチネル生検

地域と連携し、地域医療の発展に日々努力◎岡本喜一郎先生

 名古屋医療センターや地域の病院と連携して乳がんの標準治療を進めています。センチネルリンパ節生検は、同定率向上のため、患者さんにとっても負担の少ない「蛍光法」を積極的に取り入れています。新たに導入した放射線治療器も2年目に入り本格稼働し、術後の化学療法、ホルモン療法まで、一連の治療が可能になりました。地域の診療所医師と協力して技術交流を深めながら、東三河の医療の発展と住民の皆さんの健康に寄与するために日々努力しています。

独立行政法人国立病院機構 豊橋医療センター/概要

豊橋市飯村町浜道上50
電話=0532(62)0301
http://www.toyohashi-hosp.jp/
*乳腺外来は随時

2014/10/27 のニュース

MRI室で。市原院長(前列左から二人目)を囲んで

放射線科操作室で。スタッフ一丸となって取り組む

マンモグラフィは女性技師が担当

フォトダイナミックアイで乳房センチネル生検

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