東三河データファイル
「TOPインタビュー」(下)田中清之社長/中部ガス不動産
2015/04/15
中部ガス不動産の田中清之社長
昨日に引き続き、今年創業50周年を迎える中部ガス不動産(サーラグループ)の田中清之社長に、今後の事業展開、50周年記念事業などについて聞いた。
※聞き手、東海日日新聞社・白井収社長
ー駅前周辺のマンション開発などは都心回帰の考え方があるのか
それはある。当社が手がけたコンチェルトタワー豊橋(同市広小路2丁目)やキャンファーローレルタワー豊橋(同広小路3丁目)など駅前のマンション取得者層は40代後半から50代と比較的高い年齢層で、以前よりも車輌保有率は下がってきている。セキュリティー面でも安心だし、機能が凝縮して手の届く範囲で生活できるとマンション暮らしを選択する高齢者も増えている。今後の駅前大通2丁目再開発についてはスーパーやドラッグストア、物販など居住圏内、徒歩圏内でより便利に生活できるよう開発すべきだと考えている。
ー御社の立場として、まちの景観やまちとして必要といった視点で考えるDNAが強くあると感じるが
ひとや自然、まちの景観など、このまちの良さを大切にする考え方がグループのベースにある。
白河町のサーラビルができた時にSALA(=Space Art Living Amenity=生活空間をより美しく快適に)という造語がデビューしたが、今はグループの基本理念に。「美しく快適な人間空間づくりを通し、地域社会から信頼される企業グループとして、豊かな社会をめざします」を全体の理念として、住生活関連企業が多い中で、環境にいい住まいづくりを推進している。
ー50周年記念事業などについて
50年はひとつの経過点にすぎないものの大きな節目としてとらえ50周記念事業記念シンポジウムと、豊橋・浜松でパーティーを予定。
同シンポジウムは6月1日午後3時から同5時まで、穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホールで開催。「まちのこれからを考える」をテーマにパネルディスカッションを行う。パネリストには、国内各地で再開発を行いココラフロントも手がけた北山創研の北山孝雄先生、佐原市長、グループの神野吾郎、愛知大学の教授らを予定。参加無料。現在、参加者を募集している。
ーほかに今後の展開として
豊橋の市営住宅の指定管理を取得したことは50周年の今期のトピックだ。当社の特徴の1つに、通常独立した部門である不動産鑑定の専門部署が同じ社内にあるのだが、そこが3月に情報セキュリティーのISO27001を取得。そのタイミングも合い、同市営住宅の指定管理につながったが約4200戸の管理を行うことになるので、この5年間でノウハウを蓄積したい。
当社の財産は「ひと」。人材=人財であり最終的には人と人とのつながりや信頼関係が何より重要。中部ガス、ガステックサービスと3社共同で「サーラオーナーズクラブ」を運営し、グループ力を駆使した幅広い情報を提供中。現在、グループ内の顧客情報の一元化を図っているが、今後もグループのネットワーク力を生かしたより良いサービス提供に努めていきたい。
http://www.tonichi.net/company/company.php?id=58