違法業者も 豊橋市が適正処理呼びかけ
2016/02/05
住宅ポストに投かんされるチラシ
廃棄する際にリサイクル料金が発生する、エアコンやテレビなどの使用済み家電品の不法投棄が豊橋市内で増加している。市内には無料回収を掲げる違法業者もあり、市環境部廃棄物対策課は、市民に適正な処理を求めている。
洗濯機や冷蔵庫、乾燥機などの「家電4品目」の回収が全国で有料化して以降、同市では道路や河川敷などに廃棄される事態が散見。また、空き地で受け入れる業者や、住宅に出向いて無料回収を行う違法行為も確認されている。
同課の清原陽介主幹は「無料回収を依頼する行為自体が違法となる。便利だからと安易に考えて利用しないでほしい」と呼びかける。
住宅で回収を行う業者はポストにチラシを入れ、回収日時などを指定。無料回収を掲げながら、料金を請求されるトラブルもあった。
違法業者は回収後に転売できる金属のみを抜き取り、残りは不法投棄するとみられる。市内では空き地での回収行為が7地点で確認されている。不法投棄により冷蔵庫やエアコンなどに使用される冷媒ガスが流出し、環境悪化につながる事態が懸念される。
同課は立ち入り検査を行い適正処理を促す指導を行うが、空き地に積まれた家電品の処理工程の解明は困難だという。そのため、市民の利用状況を改善する重要性を強調する。清原主幹は「適正処理の意識が高まれば、違法業者は自然に減少する」と訴える。
同市内では、神野新田町の「紅久商店」本社工場が家電4品目の回収を受け付けている。郵便局で「リサイクル券」を購入して、処理を依頼する。処分についての問い合わせは=市東部環境センター=電話0532(61)4136=へ。