「雨宮」過労死損害賠償請求公判

社は過労を否定/原告は「休みなく働いていた」と主張

2017/09/14

 シロアリ駆除などを行うハウスサービス業「雨宮」(本社=名古屋市)の豊橋営業所長だった男性(当時58)が、2012年に死亡したのは過労が原因として、男性の妻(63)が同社に損害賠償を求めている公判が13日、名古屋地裁豊橋支部で開かれた。同社の男性社長は「休みは取らせていた」などと死亡との因果関係を否定。証言に立った妻は「夫は休みなく働き、疲れ切っていた」などと述べた。

 男性は、同営業所の所長だった2012年11月に大動脈解離による心タンポナーデで死亡。妻は長時間労働が原因だとして、同社に約7440万円の賠償を求めている。

 この日の公判には、同社の社長が出廷。男性の勤務状況などについて答えた。社長は、男性と最後に会った亡くなる約10日前について「元気そうだった」と証言。「日ごろから会話を心がけ、社員の健康管理は確認していた」と述べた。

 同営業所の体制について、「人手不足の状態ではなかった」と主張。「他の営業所と比べ、豊橋の所長だけ負担が大きかったわけではない」と、過労状態の勤務体制や人員不足を否定した。

 妻は「亡くなる前は帰宅時間が遅く、見るからに疲れ切っていた」と証言。夫が死亡後の会社の対応について「悼む言葉もなく、きょう初めて社長の声を聞いた。過重労働を隠していると感じる。夫の無念を晴らしたい」と強調した。

 豊橋労働基準監督署は、男性の死亡について業務上災害と認定している。原告弁護団は、男性が病の発症1カ月前に約159時間の時間外労働をしていたと指摘。この日、被告側の弁護人は、男性が社長に「人員の補充は必要ない」と言っていた証言などを示し、同社に安全配慮義務違反はなかったことを主張した。

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