「都市鉱山」をメダルに

不要な携帯電話や小型家電をぜひ/紅久商店が協力呼びかけ/東京五輪のプロジェクト

2017/09/29

プロジェクトについて説明する紅久商店の三浦裕司専務㊨と福井信明非鉄プラリサイクル事業部課長

 金属リサイクル業の紅久商店(本社・豊橋市神野新田町、三浦圭吾社長)は、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックの約5000個の金・銀・銅メダルを、国内で集めた携帯電話や小型家電から抽出したリサイクル金属でつくる「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」に事業者として参加している。

 同プロジェクトは、東京2020組織委員会、環境省、日本環境衛生センターなどで今年4月に発足。同社もプロジェクトメンバーとして事業に参加。メダルの原料を、「都市鉱山」と呼ばれる家庭や企業などから出る携帯電話などの電子機器に含まれる金属資源を加工選別して取り出し、金・銀・銅の精錬所へ納入している。

 金・銀・銅のメダル5000個をつくるのに、金10キログラム、銀1200キログラム、銅700キログラムが必要。同社は独自のリサイクルラインを持ち、今年は県環境賞銀賞を受賞するなど信頼と評価を得ており、同プロジェクトでも重要な役割を担う。また、都市鉱山から取り出した金・銀・銅は、発生元、分別加工工場(同社)、精錬所までのトレーサビリティ(物品の流通の追跡)を厳格に管理し、回収量を数値化しているという。

 プロジェクトに事業参加している企業は国内で40~50社ほどで、三遠南信地域では、同社のみ。自治体として、豊橋市や田原市も参加を表明しており、市役所などに回収ボックスを設置し、一般からの小型家電を回収しており、これらはすべて同社へと持ち込まれ、選別、回収される。

 「日本は有数の都市鉱山大国。まだまだ眠っている資源がたくさんある」と同社。「まだまだプロジェクトは動き出したばかり。国策であり、社会貢献にもつながるのでぜひ参加してほしい」と呼びかける。

 紅久商店では、携帯電話やパソコンなど小型家電の回収を受け付けている。本社工場、東工場(同市三弥町)、白鳥工場(豊川市白鳥町)、穂ノ原工場(豊川市穂ノ原町)へ直接持ち込むことができる。手数料無料。問い合わせは、紅久商店=電話0532(32)8888=へ。

持ち込まれた「都市鉱山」と呼ばれる携帯電話やパソコン

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プロジェクトについて説明する紅久商店の三浦裕司専務㊨と福井信明非鉄プラリサイクル事業部課長

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