「彩えんずキッチン」誕生

地元農家の女性たちの思い花開く/豊橋産農産物使用弁当や総菜を販売/12月プレ・来年1月オープン/農業の可能性を広げる挑戦

2017/10/27

 「豊橋の農産物を使って商品化したい」。最初は、農家の女性たちの漠然とした夢だった―豊橋市の女性農業従事者を中心としたグループが、地元農産物をふんだんに使った弁当や総菜を販売する合同会社「彩えんずキッチン」を起業。12月のプレオープンを経て、来年1月にオープンする。

 「きっかけは、農業に対する誇りと、郷土愛なのかも」とはにかみながら話す女性たち。数年前から、6次産業化を意識して様々なメニューを考えてきた。しかし、軌道に乗せる方法もわからず、ふつふつとした時間だけが過ぎていく。そんな時、勉強のために受講したセミナーで講師を務めていたサイエンスクリエイト(豊橋市などが出資する第3セクター会社)・食農領域コーディネーターの山村友宏さんに出会い、直談判。6次産業化や起業、経営について勉強を重ねた。昨年7月には、サイエンスクリエイトの「ローカルバリューチェーン構想」のプロジェクト、女性によるフードビジネス起業検討会のセミナーも受講。今年7月からは、実際に販売する弁当などの試作を始め、主菜で30種以上、副菜は50種以上のレシピが完成した。コストダウンを図るため、挽き肉も自分たちで挽き、ゆかりや漬物も全て手作りする手間を惜しまないレシピ。農業に携わる者として、素材の特長を知りつくしたからこそ出来上がった。まさに「地産地消手作り」が売りだ。女性ならではのアイデアで男性向け、女性向けに量やメニューにも気を配る。弁当価格もお手頃な500円からの設定。

 「彩えんずキッチン」は、メンバーの木田きよゑさん(69)を代表社員に、平均年齢60歳の8人の社員で、10月初めに合同会社として正式に登記。面接を経て、3人のパートも確保した。サイエンスクリエイトの元レストラン跡を厨房(ちゅうぼう)に、まずはサイエンスコアで働く人や周辺企業への販売を視野に、年商2000万円を目標に掲げる。

 「自らの歩みたい道を模索した結果」、「子どもたちにも農業の良さを伝えたい」と明確な意思を持つメンバーら。将来的には「食農教育にも手を広げたい」と、女性たちの力で地域を盛り上げる会社が豊橋で産声を上げ、農業の可能性を広げる挑戦が始まる。

2017/10/27 のニュース

登記書類に押印する木田代表社員を見守るメンバーら(写真は提供)

優しい味で「冷めてもおいしい」と上々な評判の弁当(同)

有料会員募集

東三河の家造り「住蔵」

連載コーナー

ピックアップ

東三河見ごろ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.