「定期借地権」設け分譲

土地購入費不要/定住者増へ取り組み強化で蒲郡市/住宅地では県内自治体初/生活情報網羅―ガイドブックも

2018/01/24

 蒲郡市は人口減少問題に対応するため、定住者を増やす取り組みを強化している。県内自治体で初めて、土地の購入費が不要な「定期借地権」付きの住宅地を分譲し、若い世帯のマイホーム取得を促進。移住者の声や、子育て情報などを網羅したガイドブック「がまごおり生活」も発行して「住みたいまち・蒲郡市」を広くPRしている。

 ■借地利用の需要を見込み、分譲開始
 市は、形原町の春日浦住宅地の計32区画に「定期借地権」を設定して、2月から申し込みを受け付ける。定期借地権は、借地期間を50年以上に設定した土地に、住宅を建設する制度。土地の購入費が不要で、マイホームの建設費用を抑えることができる。

 支払いは、市と協定を結ぶ金融機関のローンを利用する。約2000万円の住宅を購入し、35年間のローンを組んだとすると、支払いは月額約7万円。土地の購入を含むローンと比べ、月に約2万円、総額で約666万円の節約が可能となる。契約中に土地の買い取りが可能で、満了後は更地にして返還する。

 三河地方には、大手の自動車関連企業や工場が社屋を構える。県外出身の勤務者は定年後の帰郷に備え、賃貸物件で過ごす世帯も多い。市は、借地権付き住宅の需要は高いと見込んで、金融機関と協定を締結。土地を「所有」から「利用」する活用法を提案している。

 市財務課の倉橋正博課長補佐は「若い夫婦や、セカンドライフを送るシニア世代などの利用を促していきたい」と話す。今月中旬には、春日浦住宅や観光スポットなどを巡る「モニターツアー」を開催した。倉橋課長補佐は「交通の便が良い春日浦住宅に興味を持った夫婦もおり、良い手応えがあった。蒲郡をPRしながら、営業を続けたい」と意気込む。

 ■蒲郡の魅力や生活情報を掲載
 市は昨年末に、定住促進パンフレット「海・山・子ども・がまごおり生活」を発行した。若い女性の目にとまるデザインを意識し、出産や子育てに関する行政情報を掲載。移住者の声として「心から気に入った土地。充実ライフを過ごしています」と語る夫婦の姿も紹介している。

 蒲郡市への転入と、他地域への転出を示す「社会増減」は、2015年度がマイナス187人、16年度はマイナス70人だった。人口は、1990年が約8万5000人、今月1日時点では8万483人と緩やかに減少が続き、8万人を割る事態が現実味を帯びている。

 市企画部企画政策課の髙栁麻子主事は「自然豊かで、生活に必要な行政サービスも整っている。パンフレットを手にとって魅力を感じてほしい」と効果に期待を寄せる。

 パンフレットは観光客の集まる施設や飲食店などで配布。定期借地権分譲の問い合わせは、市財務課=電話=0533(66)1158=へ。

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