安く短い時間で焼成が可能

加圧ガス雰囲気炉でセラミック材料短時間焼成/技科大・中野裕美教授が成功、通常の3倍程度の圧力で

2018/08/18

 豊橋技術科学大学教育研究基盤センターの中野裕美教授は、小型の加圧ガス雰囲気炉を開発し、常圧の3倍程度の圧力を加えセラミック材料を均質に焼成することに成功した。安く短い時間でセラミックの焼成ができることで、電子・機械の部品から人工関節などの分野の材料として広く利用されることが期待される。

 セラミックの焼成はこれまで、常圧の数十倍以上の圧力を加えて行うことが一般的だった。汎用(はんよう)型電気炉では24時間から数日間行う必要があるとされていた。装置も大型化し、価格も高かった。

 開発された雰囲気炉は、常圧の3倍程度の条件での焼成が通常の100ボルトの電源で最大800ワットの電力で可能となった。省エネルギー化され、価格も200万円程度に抑えられる。現在は1100度で焼成しているが、今後1500度まで温度を上げられる炉を開発する計画だ。

 中野教授は、常圧の3倍程度での短時間の焼成は無理だと思っていた。共同研究をしている企業が条件を間違えて実験をしたところ、偶然に短い時間で焼成ができたという。

 その後、さまざまな条件下で実験を行い、短時間焼成のメカニズムを確認するとともに、雰囲気炉の開発に至った。「安くて短時間で加圧焼成ができることで、セラミックの応用の範囲が広がる」と新しい展開を期待する。

 雰囲気炉に関する技術は、昨年特許を申請。30日から東京都内で開かれる「イノベーションジャパン2018」に出展される。

2018/08/18 のニュース

加圧ガス雰囲気炉を操作する中野教授(豊橋技術科学大学で)

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