一部“傍観”市議に「残念」

ユニチカ跡地問題で市民の会がアンケート結果公表/「係争中」理由を批判

2018/09/08

 大手繊維メーカー「ユニチカ」が豊橋市から無償で譲り受けた土地を工場閉鎖後、市に返還せず売却したのは契約に反するとして、同社に63億円の損害賠償を請求するよう佐原光一市長に命じた名古屋地裁の判決を巡り、「ユニチカ跡地の返還を求める市民の会」は7日、市議に行ったアンケート結果を公表した。一部の会派の対応に疑問を投じたうえで、市政運営の問題点が顕在化したと結論付けた。

 同会は8月、全議員36人の自宅や事務所にアンケート用紙を郵送。会派単位を含め全員から回答があった。

 自民党(21人)と公明党(5人)は、
控訴審の審理が続いているとの理由で会派として回答を控えるとした。会派単位での回答に、原告団長でもある同会の宮入興一代表世話人(愛知大名誉教授)は会見で「残念な結果だ」と指摘。一方、議員個人で回答を寄せた、まちフォーラム(4人)と共産党(3人)を「1人ひとりの議員の考え方を尊重している」と評価した。

 一審判決をどう思うかという問いに、自民、公明両党をはじめ回答した複数の市議が「係争中」を理由に態度を明確にしなかった。宮入氏は「市長がそう言うなら分かるが、市議が傍観者のような態度をとるのは市民の代表として無責任だ。なぜ自らの考えを表明しないのか」と疑問を呈した。

 回答の中では、工場閉鎖を決めたユニチカと市の協議内容が市議会に報告されなかったことを問題視する意見が多くの市議で共通していた。宮入氏は「議会と市民を軽視し、独断でことを進めた佐原市政の問題点が浮き彫りとなった」と痛烈に批判した。

 豊橋市の住民130人が起こした訴訟の一審地裁判決は住民側の訴えを全面的に認め、市長に対し全額の請求を命じ、市が控訴した。

 判決などによると市は1951年、工場用地として市内の国有地(約27万平方メートル)を同社の前身の大日本紡績に無償譲渡した。その際に交わした契約書に「将来、敷地の内で使用する計画を放棄した部分は市に返還する」との記載があったが、ユニチカは経営再建の一環で2015年、工場を閉鎖し跡地を大手住宅メーカー「積水ハウス」に63億円で売却した。

2018/09/08 のニュース

市議へのアンケート結果を公表した市民の会の宮入代表世話人(右から2人目)ら=豊橋市役所で

有料会員募集

東三河の家造り「住蔵」

連載コーナー

ピックアップ

東三河見ごろ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.