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大羽精研株式会社

トップインタビュー

2023年7月3日

どんなこともあきらめず、粘り強くチャレンジを!

大羽精研株式会社  代表取締役社長 藤井拓己

2019(平成31)年4月に金属素材メーカーから当社に入社。創業者である前社長の後任として、2021(令和3)年6月に社長に就任しました。

当社は創業から培ってきた確かな技術を武器にして業界最先端を歩んでいる会社です。加工する部品は、ミクロンを必要とし「超精密加工」と言われる高精度・高品質の部品ばかり。切削加工から研削、組立まで精密部品加工における全工程を自社で行っているのも強みです。

当社の作る製品は、直接店頭で見かけることはないものの、スマートフォンや自動車などに使われる半導体をはじめとする電子機器製造に寄与しています。半導体を組み付ける産業用ロボットの心臓部ともいえる主要部品を多数製作しており、世界トップクラスのシェアと技術を誇っています。世界中のスマートフォンの約3分の1は、当社が製作した部品を使った装置で製造されているのです。

これまで、お客さまからのどんなリクエストに対してもできないと言わない、「できないを、できるに変える」がキャッチフレーズでしたが、現在は「どんなこともあきらめず、粘り強くチャレンジしよう!」という基本スタンスで事業を進めています。

2022(同4)年4月には企業理念を制定しました。
・常に技術を探求し、ものづくりを通じて会社と従業員が共に成長していくように努めます。
・地域社会との共生を図り、環境と安全に配慮した運営を続けていきます。
・全(すべ)ての取引先との信頼関係を保ち、価値観を共有し社会の発展に貢献します。
この企業理念をベースにして品質方針、環境方針も制定しています。

現在の本社がある寺沢町へ移転後、すでに2度の拡幅工事を行っていますが、さらに新工場を建設中。2022(同)年秋の完成を目指しています。われわれの技術は、今後もさまざまな分野で採用されると予想しています。現在主力であるロボット分野や自動車関連に加えて、医療、航空、次世代輸送機、衛生などの分野にも事業範囲を広げていきたいと考えています。

職場はとても明るい雰囲気で、みんな真面目に仕事に取り組んでいます。製品上、空調も完備されているので職場環境は抜群に良く、女性も多く活躍しています。新型コロナウイルス禍
私はこれまで「ものづくり」の工場勤務が長く、種々の災害も経験してきました。まずは社員全員が毎日安全に仕事できること、そして日々無事に家に帰れること。「安全はすべてに優先する」が最重要だと考えています。そうした中で、さまざまなイベントを復活させ、社員同士親睦を深めながら、私も若い社員たちと一緒に元気に働いていきたいと考えています。

先輩にインタビュー

2023年7月3日

不良品を出さないよう、より良い製品づくりに励んでいます!

朝倉悠稀さん

  • 部署自動盤係(A-2工場)
  • 出身校愛知県立豊川工業高校(現 豊川工科)
  • 入社年月2021年4月
  • 趣味動画鑑賞など
  • 主な仕事製品の検査や機械の工具交換

高校2年の時に参加したインターンシップで、会社全体がとても明るくていい雰囲気だと感じたことが大羽精研に入社したいと思ったきっかけです。

現在は、自動盤係として、産業用ロボットの部品の一つである「H24シリンジ」の検査や工具交換、それから、シャフトセンターやシートバルブなど、突発で注文の入る製品の検査も行っています。このほか、社内のQC活動にも取り組んでいます。部署内では、シリンジ側とパイプ側に分かれていますが、時にはパイプ側の検査を行うこともあります。

6台の機械が稼働しており、それぞれの機械でできる製品に対して、1日の検査や、2時間ごとに行う検査、全検(10ヵ所程度検査をしないといけない個所があり、その全部を検査すること)など、検査とひとくちに言ってもさまざま。部品の種類によって検査も違い、1日の検査、全検などそれぞれで検査内容が違います。多い時には1日で700本程度の製品を検査することもあります。今の仕事で好きなことは、実際に機械に触れて作業できること。作業の中では工具交換が好きです。

今後の目標としては、まずは今やっている工具交換を全部できるようになりたいです。工具交換だけでも39ヵ所あり、まだ半分程度しかできず今練習中です。いずれは、製品を加工するための機械の立ち上げや治具交換などといった段取りもできるようになりたいです。

Q

良かったこと・学んだこと

A

良かったことは、ずっと同じ作業を繰り返すわけではなく、検査一つにしても、単発品などもあり、新しい製品に触れられる機会が多いことです。学んだことは、製品を作ったあとに、加工済や加工前などの表示をしたりするなど、不良品を出さないよう、製品以外の部分でもさまざまなことに気を配っており、より良い製品をつくるための対策がいろいろ施されていることを学びました。

Q

今までの失敗談

A

入社まもないころ、ドリルで穴を開けたところに穴が通るかどうか検査するのですが、早くやろうと焦ってしまい、穴を通すピンゲージを折ってしまったことがありました。「最初は誰でもあることだよ」と先輩はフォローしてくれましたが、以後は、ほかの測定器に対しても細心の注意を払って監査するよう心掛けるようになりました。

Q

大羽精研はこんな会社!

A

とにかくほぼ全員明るくて入社前のイメージ通り!若い人も多く、みんな話しかけたり気を遣ってくれる人が多いです。

Q

現役高校生へメッセージ!

A

高校生のうちから、将来のことや、自分が続けていきたい趣味のことなど、自分についてなんでもかんでも、いっぱい考えることが大事だと思います。

タイムスケジュール

07:55  出社
08:00 朝礼
08:10 朝の立ち上げ(機械に油を入れたり、使用前点検など)
09:25 H24シリンジ、シュータ内の全検
09:45 H24シリンジを全検しながらH24シリンジの1日の検査
12:00 昼休み
12:55 H24シリンジ全検
13:30 工具交換の練習
17:00  業務終了、退社

2023年7月4日

一からプログラムや工程を作り上げてみたいです!

鈴木智也さん

  • 部署第1マシニング係(B-2工場)
  • 出身校愛知県立豊橋工業高等(現 豊橋工科)
  • 入社年月2021年4月
  • 趣味カードゲーム
  • 主な仕事金属の切削加工

高校2年のインターンシップで参加した時、工場の中に大きなマシンがたくさんあり、楽しそうだなと感じたことが、大羽精研に興味を持ったきっかけです。

現在はマシニングセンターというマシンを使ってチップマウンターの部品に使う金属部品をさまざまな刃物で切削加工しています。具体的には、マシンへの工具交換や、材料を固定する治具の取り付けといった加工前の準備から、マシンの加工。実際に加工して初品ができたら寸法を計測。思ったような数値が出ない時は、テーブルが回る速度を速くするなど、加工プログラムの内容を補正入力して少しずつ変更しながら、できあがりの品質を良くするようにして量産できるよう調整しています。

今は決められた加工方法に沿って工具交換や治具をセットしていますが、まだマシンで作ったことがない初物の製品を作るために、治具の位置決めから、工具の選定、プログラムの作成まで、一からプログラムや工程を作り上げてみたいです。

Q

良かったこと・学んだこと

A

ギアやシリンダ、スペーサーなど、見ただけでは何に使われるのかまったく想像もつかないような複雑な形をした製品が何百種類もあり、しかもメーカーによっても仕様が違ったりして本当にたくさんの製品があるので、見ているだけでも飽きません。

高校時代にちょっとしたプログラミングは習っていたものの、材質などによって加工条件や注意点が違ったりするなど、実際に現場でやってみて初めて知ることができたことが多く、スキルアップしたと感じています。

Q

大羽精研はこんな会社!

A

明るくフレンドリーな人がたくさんいて、気軽に話しかけてくれるので、とても居心地が良い会社です。

Q

現役高校生へメッセージ!

A

機械を操作する仕事に就きたいと考えているなら、三角関数の復習やプログラミングをやっておくと役に立つと思います。

タイムスケジュール

08:00 始業
08:05 朝礼
08:15 工具交換
08:45 加工開始、他製品の段取り
09:00 治具の平行出し・原点出し
11:00 工具準備
12:00 昼休み
12:55 初品を製造
13:30 初品の検査。補正入力(2回目の加工)。補正後検査でOKなら量産に流す
15:00 次にやる製品の情報を見る。工具交換。次の製品の加工開始(マシンを冷やすクーラントチェックや加工している製品の状況をチェック)
16:30 明日の準備
17:00 業務終了、退社

2023年7月7日

自分のペースで仕事ができる、とても仕事がしやすい環境です!

吉田光騎さん

  • 部署マシニング課 第2MC係(B-2工場)
  • 出身校愛知県立豊橋工業高校(現 豊橋工科)
  • 入社年月2021年
  • 趣味ルービックキューブ
  • 主な仕事精密部品の製造

五面加工機のロボドリルを使って、チップマウンターなどの精密加工部品を作っています。まずは材料の削り出しを行い、初品を製作。それを検査して、交差(誤差)などの数値をチェック。規定に外れている寸法には、補正を入れたり、工具を変えたりして調整。図面通りの寸法に修正でき、流し始めたら(量産ができるようになったら)、できあがった製品の寸法の管理をしています。

外れている寸法に対して、どのような補正を入れたらいいか考えるのが、まるでパズルを解いているようで楽しいです。でも実際は楽しみでもあり苦しみでもあります(笑)

今はまだ図面が簡単な物が多いので、これからもっと経験を積んで、より難しい加工にチャレンジしながら、たくさんの人に頼られるような存在になれるように頑張ります。

Q

良かったこと・学んだこと

A

この仕事をしていて良かったと思うときは、加工が思い通りに進まず、落ち込むこともよくありますが、ドリルを変えたり、加工条件を調整したりしながら試行錯誤を繰り返し、無事に加工が進んだ時に達成感を感じられることです。高校時代にプログラミングを学ぶ機会があり、仕事でも実際に使っているので、今までの知識を生かせたことも良かったです。

また、次の段取り者の人のために、自分が成功したことや失敗したことを情報として残しておくようにしています。同じ失敗を繰り返さないでより良い製品を作るために、作業情報を記録して蓄積していくことの大切さを学びました。

Q

大羽精研はこんな会社!

A

上司や先輩が本当にみんな優しく、まだ一度も怒られたことがありません。たとえ失敗しても、「大丈夫、仕方がない」とフォローしてくれるので、とても仕事がしやすい環境だと思います。

また、仕事をしていく上でいろいろ自由なところも良いです。納期はあるものの、仕事の流れやペースは自分で考えて行うことができます。

Q

現役高校生へメッセージ!

A

自分に合った仕事でないと飽きてしまい続かないので、自分が本当にやりたい仕事は何か、あきないでできる仕事は何か、まずは自分のことを優先して考えましょう!

タイムスケジュール

08:00 出社、朝礼、終品検査
08:30 材料の削り出し
10:06 休憩
10:12 作業再開、初品検査&補正を考える
12:00 昼休み
12:55 予定を確認
13:00 補正後の寸法確認(OKなら量産に流す)
15:06 休憩
15:12 作業再開、工具交換、交換後の検査など
16:00 帰る前に寸法確認、明日の予定の確認など
17:00 業務終了、退社

企業情報

社名 大羽精研株式会社(オオバセイケンカブシキガイシャ)
業種 メーカー
住所 愛知県豊橋市寺沢町字深沢170
地図 GoogleMap
TEL 532-21-3121
FAX 0532-21-3165
ホームページURL http://www.ohba-seiken.co.jp
創業 1973(昭和48)年4月
設立 1976(昭和51)年8月
資本金 3,000万円
代表者 代表取締役社長/藤井拓己
事業内容 産業用ロボット部品、自動車部品、産業機械部品の製造
従業員数 275人
売上高 90億円(2023年3月期)
事業所・支社・支店 本社・工場=豊橋市寺沢町字深沢170
グループ・関連会社 アルコニックス(株)
http://www.alconix.com
東証プライム上場/非鉄金属の総合商社
主な取引先 株式会社FUJI
株式会社エデックリンセイシステム