名古屋空港事故から30年

改めて安全運航の徹底が求められる

2024/04/27

墜落事故現場(後方)近くにある「やすらぎの園」(豊山町の名古屋空港で)

 東三河からも犠牲者が出た県営名古屋空港(豊山町)での中華航空機墜落事故から、26日で30年となった。今年の正月には羽田空港で事故が発生。改めて安全運航の徹底が求められている。

 1994年4月26日午後8時15分ごろ、台北(台湾)発名古屋行きの中華航空(現・チャイナエアライン)140便(エアバスA300―600R型機)が、名古屋空港への着陸時に墜落して炎上。乗員乗客271人中264人が死亡し、7人が重傷を負った。日本の航空史上では1985年8月に死者520人を出した日本航空123便墜落事故に次ぐ大惨事となった。事故原因は、操縦ミスや機体の改修不備など複合的な原因で発生したとされている。

 この地方でも悲劇に見舞われた人がおり、勤務先から帰国途中だった豊橋市の男性や豊川市の男性、観光ツアーに参加していた蒲郡市の女性らが命を落とした。このほか、岡崎市や幸田町からのツアー参加者や、長野県内の企業関係者、台湾からの来訪者らも犠牲となった。

 この事故で友人を亡くした新城市在住の自営業の男性(67)は「あの日、車のラジオから臨時ニュースが入ってきて驚いたのを覚えている。後日、友人が乗っていたと聞いてショックだった」と回想。「今年早々に羽田空港で事故があったばかり。飛行機に限ったことじゃないけど、事故がない世の中になってほしい」と願った。

 名古屋空港の墜落地点のすぐ南側には慰霊碑「やすらぎの園」が整備されており、犠牲者の名や空の安全を祈る言葉が刻まれている。26日は午後から多くの人が献花に訪れ、事故が起きた午後8時15分に合わせて黙とうがささげられた。

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