風針

 日本の民俗学の祖といわれる菅江真澄(すがえますみ、1754~1829)は天明3(1783)年、故郷三河を旅立って最初の遊覧記となる「委寧能中路(いなのなかみち)」は信州飯田に入ったところから始まっている。

 1950年、青森県に生まれた菊地勇夫(宮城学院女子大学名誉教授)は『道南・北東北の生活風景―菅江真澄を「案内」として』(清文堂出版)を著した。

 第一章「鯡(にしん)漁に生きる人々―渡島半島西海岸の旅」では鯡は「島のいのち」と捉える住民が春の鯡漁、夏の昆布刈りに賭けた生活の跡をたどっている。

 真澄が西海岸を歩いた寛政元年は鯡の凶漁の年に当たっており、土地の人々は凶漁を「かけち」と表現していた。第二章「昆布刈りのわざ―渡島半島東海岸の旅」では昆布稼ぎの技と昆布場所の様子の詳細がつづられている。

 ほかに遊覧話のなかの馬と牛、桜の生活文化史、人を襲う熊、温泉の光景、立木(タテギ)の習俗を考察している。

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