風針

 何かに呪われているのか、年が明けてからまさに「忙殺」という言葉がぴったりな日々を送っている。細々と仕事が途切れない。そうなってくると、外に出るのも億劫になってくる

 会社への出勤中、車中から河津桜の盛りを眺めながら、今度の休みは趣味の写真撮影でも楽しもう―と考えるも、いざ休みとなると泥のように眠っている。で、ここ数日の強風

 「春風の花を散らすと見る夢は覚めても胸のさわぐなりけり」とは西行法師の「山家集」にある一首だが、「胸のさわぐ」は的中。お目当ての河津桜はほぼ散っていた

 ちなみに、この西行の和歌は自身の失恋を、夢で思い出したことを散る桜とかけているという話も。ある意味ロマンチックな話だが、健康的な眠りではなさそうだ

 啓蟄も過ぎ、朝晩冷えるも春色は日々色濃くなる。「花ざかり梢にさそふ風なくてのどかに散らす春にあわばや」―春や桜の楽しみ方の粋。この境地へたどり着きたいが、道程いまだ遠い。

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