インド洋には、モーリシャスというルクセンブルクより小さな島がある。1690年代に絶滅してしまった飛べない鳥、ドードーが生息していた唯一の島として有名だった
モーリシャス島は耕作に適した土壌と快適な海洋性亜熱帯気候にも恵まれていたのでドードーから原生林まで島の固有種と生態系が維持されていたが、入植者によって劇的な喪失をこうむった
森林が地域や地方の気候の安定化に中心的な役割を果たしていたとする「森林の気候調節説」の概念と歴史を記した「雨を操る」(築地書館)という著作がある
著者のブレッド・M・ベネット+グレゴリー・A・バートンはオーストラリアのウェスタン・シドニー大学に所属する歴史家で、国連のSDGs(持続可能な開発目標)についての専門家として知られる
温室効果ガス、二酸化炭素の排出量増加、地球温暖化の問題を憂慮する一冊は世界の砂漠化を防ぐ方途を探っている。