風針

 路線バスを乗り継ぐ旅番組が放送されていると、つい見入ってしまう。先日の再放送は、田原市から長野県の善光寺を目指すチャレンジだった。

 田原から豊橋、豊川市内に入ると短距離のコミュニティバスを乗り継ぐことになる。停留所で2時間待ちは当たり前。10キロ程度なら徒歩だ。

 この旅、スマートフォンでルートを調べるのはご法度だが、バスの運転手に助言をもらうことは頻繁にある。これが無人の自動運転バスだったら、と思うとヒヤヒヤする場面もあった。

 高校生のころ、兵庫県神戸市へ行く用事があって、バスで行けないかと地元のバス会社に問い合わせたことがあった。教えられたのは田原市の神戸(かんべ)だった。「兵庫の…」と伝えるとあっけにとられていたが、世間知らずの私たちに高速バスの存在を教えてくれた。

 バス旅は、人の親切も魅力の一つだ。いつかスマートフォンを持たずに挑戦してみようか。そんな気になった。

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