風針

 「お宅のお花の写真を見て、その日にお出かけする場所を決めるの」。先日、知る人ぞ知る東三河の桜の名所で、すれ違った女性グループがそう声をかけてくれた。

 本紙最終面の「花便り」のことだろう。今は、春の花々が紙面に彩りを添えている。

 春は出会いの季節。先日取材した小学校の始業式で、会場がひときわ沸いたのは、担任教諭の発表の瞬間だった。「皆さんお待ちかね」のあおり言葉。「こんなにも盛り上がるもの?」と目を見張った。

 中でも人気のある先生なのだろうか、拍手とともに悲鳴のような声も上がっていた。そういえばクラス分けの次に、担任の先生は最大の関心事だったことを思い出した。これも春ならでは。

 猛暑や強い寒波に襲われ、もはや日本は四季ではなく、二季だといわれる。桜が咲いて、春めいてきたと思ったら、一気に夏日の気温になる。今を「春」と呼んでいいものか迷ってしまう。

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