政治的失敗の犠牲になるのは常に市井の人々―そんな言葉を日々実感を伴って聞くようになるとは、正直考えもしなかった
個人的欲求を「国」のためと「力」で解決―そんな場面を見聞きすることが増えたためだ。資料を指さし成功を誇る姿。権力者の「1本の指」をたとえに、権力を誤って使った国がどうなるのか―歴史上の出来事を交えて描いた漫画作品を思い出す
ある独裁者が人さし指でスズメを示し言う「あれは害鳥だ」。国中でスズメの排除が始まり、天敵が消えた害虫の大発生、農作物の壊滅的食害、大飢饉、そして多くの国民の餓死を招く
力の時代再び―そんな暴挙を曲がりなりにも抑制してきた「法による支配」が「権力者の指」により揺らぐ。結果、破壊や死の影におびえるのは力なき市井の人々だ
どこかの「1本の指」が、次に指し示すのは…そんな不安が「対抗」という名の「力の希求」を招く。救いのない話。そして、厳しい現実でもある。
