自転車盗や万引行為も増加で呼びかけ/豊川署
2024/05/04
自転車盗のあった駅駐輪場(豊川市内で)
豊川市内の住宅で今月1日、宝石の買い取り業者を名乗る者に貴金属などを盗まれる窃盗事件が起きた。市内では、自転車盗や万引行為も増加しており、豊川署は市民に防犯意識を高めるよう呼びかけている。
同日正午ごろ、中央通5の住宅に「使わない指輪やネックレスはありますか。買い取りに来ました」などという男が訪問してきた。住人女性が貴金属を見せ、住宅の奥に行ったすきに男は逃走。時価約数十万円の指輪など約5点が盗まれた。
署は、窃盗事件として捜査。杉本隆司副署長は「現金や貴金属などについて聞いてくる業者や不審な人物の訪問は、きっぱりと断ることが重要」と対策を話す。
被害のあった家屋は高齢世帯で、犯人側が住人の情報を把握した上で訪問した可能性がある。近年、市内では発生の少なかった「訪問盗」の手口で、署は連続発生を懸念している。
杉本副署長は「不審な業者などが来た際は警察に通報してほしい」と協力を呼びかける。
◆安易な窃盗行為に警鐘
市内では今年、自転車盗の被害が多発。3月末までに計36件あり、約8割が無施錠だった。駅やアパートの駐輪場から盗まれるケースが多いという。
また、商業施設などで万引被害も多発。3月末までに店舗からの申告が計46件あり、昨年同時期と比べて26件増加している。
自転車盗は、被害場所の付近に乗り捨てられた状態で見つかることもあり、近距離の移動に使用する行為が目立つ。万引は、年齢性別を問わずに犯行を重ねる傾向があるという。
杉本副署長は「自転車の施錠を徹底し、店舗は売り場に死角をつくらない対策をしていただきたい」と話している。
また、各行為を働く者について「自転車盗も万引も窃盗罪。他人に迷惑をかけ、社会的信用を失う」と安易な行動に警鐘を鳴らす。