教えて!乳がんのこと
麻木久仁子さん体験談
2013/10/03
麻木久仁子さん
「前回と違う影がありますね」―。そう先生に言われて、慌てて古いマンモグラフィ画像と新しく今回撮影した画像を見比べてみると、確かに新しい画像には両胸とも、古いのにはないうっすらとした白い影を見てとることができました。
その後、もう少し詳しく検査をしましょうということになり、造影剤を入れてMRI検査もしましたが、明らかに異常ありともなしとも言えないようで、先生も困惑。それでも「乳がんではないかもしれないものの、どうしても気になるから」と、すぐその場で、築地の国立がん研究センターに予約の電話を入れてくれ、今度は同センターで精密検査を受けることになりました。
同センターでも検査、検査、検査。マンモグラフィ、MRIなどまたひと通りの検査をしましたが、それでも主治医の先生からは「乳がんです」の宣告がない!「先生、乳がんですよね?」と私がきいても、「まだそこまでは断定できない。次の検査の結果をみてみなければ」と、煮え切らない返事。結局、太い針で細胞を採取し検査する針生検をしても「非常に疑わしいが確定できないので、切除生検をしましょう。疑わしい箇所は取り除いてしまえばいい。両胸だし、じっくりとみたいので、全身麻酔で」と言われ、切除生検をすることに。「先生、検査と言っても、入院して全身麻酔までするなんてほとんど手術。ここまで来たらもう乳がんでしょ?」と詰め寄っても、「まあまあ…。細胞を取ってから判断しましょう」と、はっきり言ってはもらえないままの状態がしばらく続きました。
今思い出してみても、この頃が一番不安で落ち着かなかったですね。
=明日に続く=。