1968年に通水した豊川用水を提唱した現在の田原市高松町出身の近藤寿市郎(1870―1960年)の足跡を描く演劇が、上演されることになった。
劇化に動いた関係者の一人、元教諭の井●生恵さんは同郷だ。「本を読んで、私利私欲なく郷里のために尽くした素晴らしい人がいたんだと知った」と語る。
豊川用水は農業、水道、工業用に水を供給し、地域の産業を飛躍的に発展させた。「東三河を豊かにしてくれた豊川用水だが、近藤寿市郎を知らない人ばかり。もっと知ってもらいたい」と思いは熱い。
政治家の寿市郎は、大正時代の海外視察をもとに壮大な水利構想を掲げたが、当時は冷ややかに揶揄された。それでも諦めることなく実現に奔走。舞台ではその生き様が描かれる。
未来のビジョンを描き、信念と気概で現実のものとした寿市郎。人口減少や少子高齢化など課題が山積するいま、地域のリーダーに求められている姿勢ではないか。
※●は土の上に「、」
