風針

 自治会の役員決めは毎年難航する。町内は高齢者ばかりで、引き受けてくれそうな働き盛りの現役世代が少ない。一度役を務めても数年後すぐまた順番が回ってきて、役員依頼の回覧板は見て見ぬふりだ。

 少子高齢化を実感する日常になってしまったが、先週速報値が発表された国勢調査の結果は、予想できたとはいえ、目を覆いたくなる深刻な数字だ。

 5年前の調査から豊橋市の人口は1万人以上も減り、減少幅は県内最大。辛うじて36万人台は維持したが、2015年に公表した「人口ビジョン」で推計した「低位推移」より、さらに5千人以上も少ない。

 24年に豊橋市で生まれた子どもは2千人を下回り、10年前の3分の2以下。転入も転出を下回り社会減も進む。次回調査で35万人を維持するのは難しそうだ。

 予測を超えて人口減少が進んでいるのに、少子化に取り組む政府の本気が見えてこない。目をそらさず、正面から向き合わねばならない数字なのに。

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