家族が亡くなると、遺品整理に頭を悩ませる人が少なくないようだが、記者の母は服や本ぐらいのものだった。ほかに、お茶づけ海苔(のり)にオマケで付いてくる名刺大の浮世絵が遺(のこ)されていた。
その東海道五十三次のカードの封入が昨年末で終了していたことを知った。
メーカーの永谷園の発表によると、商品は1952年に販売が始まった。五十三次カードは全55枚で、母が集めたのは41枚。ダブりも含まれているので、コンプリートへの道のりは遠い。
遺言があったわけではないが、引き継いでコレクションを完成させようと思っていたところだった。残念ながらかなわない。当たり前に続くと思っていたものが終わる。人の命も同じだ…。
などと感傷に浸っていたら、五十三次カードがデジタルで復活するそう。スマホアプリにガチャガチャ方式で配信されるという。時代は移り変わる。思わぬ形で母の趣味を受け継ぐことができる。
