深刻な物価高の波が、地方自治体の巨大プロジェクトを直撃している。豊橋市の多目的屋内施設(新アリーナ)整備事業を巡り、総事業費が約38億円も膨らむことが明らかになった。
一時休止期間中に生じた事業者への補償的な追加費用も約2億6000万円に上る。
背景には市長選後に事業が一時休止され、住民投票を経て再開された経緯がある。この間に世界的な資材高騰や人手不足が一段と進んでしまった。再見積もりによって算出された巨額の増額分は、現在の経済情勢の厳しさを如実に物語っている。
開業時期が2年延期され、総事業費が約268億円に達する中、市議会からは巨額の財政負担を懸念する声も上がる。
インフレという試練に直面した巨大事業。この莫大なコスト増をどう乗り越え、新アリーナを市民にとって真に価値ある施設として、いかにして完成へ導くのか。今まさに市政の舵(かじ)取りが問われている。
