3年前の6月2日、東三河地方が大雨に見舞われた。ついこの間のような気がする。
嵐の翌朝、豊川市の浸水区域を歩くと、見慣れた風景が一変していた。川は濁り、町中が茶色く湿っている。疲れたように、作業に追われる住民の姿があった。どこで何が起きているのか、全貌が見えない不安もあった。
今年は梅雨入りもまだだというのに、あの時のように気の早い台風が接近し、不気味な予感がした。
地震、雷、火事、おやじ―といえば、かつて怖いものの代表とされていたが、最後のおやじは現代にそぐわないようだ。代わりに台風や大雨とでもした方が納得できる。実際は「おやじ」が台風を意味する「やまじ」がなまったものだとする説もあるらしい。
いずれにせよ、地震や台風と肩を並べるほど恐ろしい「おやじ」は絶滅したようだ。より身近な台風や大雨への恐怖が薄れぬうちに、改めて備えを見直したい。
