「人は40歳になったら自分の顔に責任を持て」とは米国16代大統領リンカーンの言葉だが、不惑を過ぎたあたりからその日の反省も込めて毎日鏡に映る自分の顔を気にするようにしている。
ある報道によると、中部電力浜岡原発の耐震設計のデータ審査における不正問題で、中電関係者は不都合な数値を「顔つきが悪い」と形容していたそうだ。
些細なミスが取り返しのつかない事態を生む原子力発電所の安全性を担保するデータの操作。しかも原発事業者の技術者たちの不正。当時、彼らはどんな顔をしていたのだろう。
上層部の関与はあったのか。全容解明が急がれるが隠蔽、または曖昧なままなら中電社長のいう「組織の解体的な再構築」などただの絵空事となろう。
大きな組織をひとつの「顔」とするのなら、その顔が持つべき責任も当然大きくなる。〝組織の理屈〟で「ゆがんだ顔」にならぬよう、国民もしばらくは厳しい目を向けておくべきかもしれない。
