風針

 子どもでも理解出来そうなことが、出来ない―「なんでそうなる」といった感覚で、この「茶番劇」のような事態を見ている気がした。

 国連本部で行われていたNPT(核不拡散条約)再検討会議で、2025年、2022年に続き、今回も合意文書は不採択。議長国ベトナムの「最善の努力はしたが…」の言葉に無力感が漂う。

 人類の未来を左右する兵器ゆえに、「持つ国」と「持たざる国」の考え方に大きな開きがあるのは事実。しかも、持たざる国が「義務」を背負わされることに違和感を問う声は以前からあった。

 「形骸化」も指摘されてきたNPT。重要項目を削除してさえ文書合意に至らなかったことで条約自体も正当性を失いつつある。

 軍拡競争が懸念される中、エゴ丸出しの戦闘や紛争が相次ぐ。そんな状況下、持っていれば使いたくなる―そんな性の人間が理性をいつまで保てるのか。揺らぐ国際協調の中で「核」の存在も大きく不気味に揺らぐ。

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