2024（令和6）年
5月6日 月曜日
教えて！乳がんのこと
読者からの質疑応答=（渥美病院乳がん看護認定看護師／村田美恵子）
2013/10/19
村田美恵子さん
質問／治療方法についていろんな選択肢が本などで紹介されており、自分がいざという時に的確に選択できるか不安があります。（豊橋市西岩田、Ｔ・Ｋさんより）
回答／乳がん治療の特徴は、手術療法、薬物療法、放射線療法と多岐にわたり、治療の選択肢も多様化していることです。乳がん罹患（りかん）率の上昇に伴い、乳がんに罹患している患者さんは多く、周りの方のお話や新聞、雑誌、テレビなど、乳がんに関する情報を得る機会が多くあります。そのため、正しい情報も間違った情報も溢れている現状があります。情報が多すぎることにより、患者さんは混乱を招きやすくなってしまいます。どの情報が自分の病状に対して適切であり、どの情報が間違っているのか整理することが重要です。そのためには、主治医とよく相談し、話し合うことが重要ですが、診察時にすべての問題を解決できないこともあると思います。そのような時は、医師だけではなく、乳がん認定看護師へ相談してください。
乳がん看護認定看護師は、患者さんやそのご家族に対して、専門的な知識や情報を提供し、患者さんが納得して治療が選択できるよう支援することが役割の一つにあります。乳がん看護認定看護師が少ないことから、活動の場は、自施設内にとどまらず、地域における乳がんケアの向上に貢献することが期待されています。
当院においても、乳がん看護専門外来を設置しており、他院通院中の患者さんの相談へも対応しています。患者さん自身が納得した上で、正しい治療が選択出来るよう支援するため、通院されている病院からの診療情報提供書を持参していただき、相談を受けています。
乳がん医療は、チーム医療が重要と言われております。様々な専門家が、患者さんにとって、何が一番良いのか検討し、最適な治療法や支援方法が実践できるよう検討しています。乳がんと診断されたら、一人で悩まず、主治医や専門家に相談することをお勧めします。
一緒に考え、問題を解決し、納得した治療が受けられるよう支援していきたいと思っていますので、いつでも相談に来てください。
村田美恵子さん
