苦難乗り越え夏へ挑む

休部危機から復活の御津あおば高校野球部/部の歴史つないだ黒田さん 最後の夏後輩へ思い〝継投〟/連合チームの背番号1背負い

2025/06/20

少人数でも協力し、工夫して練習に励む野球部員たち(御津あおば高校で)

 夏の高校野球県大会に、他校との連合で挑む豊川市の県立御津あおば高校。一時は休部の危機に立たされたが今春、新たに5人が入部した。一人でも活動を続けて部の歴史をつないだ黒田凪さん(3年)は、最後の夏は連合チームで背番号1を託された。

 御津あおばは一色、内海、武豊との連合で、29日に豊田市運動公園で一宮工科との初戦に臨む。部員6人全員が背番号を与えられメンバー入り。苦難を乗り越え〝完全復活〟への足掛かりとなる夏の舞台になりそうだ。

 2013年春に創部も少子化などで部員が減少。追い打ちをかけたのが新型コロナウイルス禍だ。2023年には、当時1年生の黒田さん1人になってしまった。「辞めようと思った時期もあったけど、無意識に練習をしようとする自分がいて、やっぱり野球が好きなんだと思った」。

 井澤和史監督と2人でキャッチボールする日もあれば、剣道部などのクラスメイトを誘って練習に励み、女子生徒が練習相手になってもらう日もあった。

 昨春、若月愁英さんが入部して部員は2人に。そして今春、2年生1人と、女子マネージャー1人を含む3人の1年生が入部した。

 尾方爽太さん(1年)は、御津中学で若月さんとバッテリーを組んでいた縁もあり入部。同校が今春導入した通信制で学ぶが、井澤監督は「どんな生徒にも野球ができる環境があることを知ってほしい」と話す。

 この夏、引退する黒田さん。あと4人加われば、再び単独で公式戦に出られるが「卒業した先輩方のためにも部が続いてほしい」と願う。

最後の夏に挑む黒田さん(同)

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