新城/JR本長篠駅「便数変わらず」
2025/06/21
建て替え工事が始まり、以前よりコンパクトになった駅舎。豊橋行きワンマン列車が止まっていた(19日、本長篠駅)
新城市長篠にあるJR飯田線本長篠駅の駅舎建て替えと単線化に関して、JR東海が市に「列車の便数に変更はない」と説明していることが19日、分かった。工事終了後は駅前に今より広いスペースが確保される一方、構内の乗降客向けトイレはなくなる予定だ。
市議会6月定例会で、鈴木達雄議員の一般質問に対して市が明らかにした。現在は構内で上下線が分かれているが、単線化すればすれ違い運行などができないため、減便につながり得ると懸念されていた。
吉林和久市民協働部長の答弁によると、JRからは運行時刻変更が必要になるものの、便数は変わらないとの連絡があった。列車5本ほどで10~30分程度の発車時刻調整が行われる見込みという。
また、新たな駅舎にも窓口が設けられ、これまで通り市が駅員を配置する。駅舎とホームとは段差がないバリアフリーの構造になる。
現在あるトイレは撤去される。市の負担で構内などに設置し直す選択肢もあったが、市としては、百数十㍍先のバスターミナルに整備するトイレを利用してもらう考えだ。
本長篠駅は、特急が止まる飯田線の主要駅。同駅始発の上り(豊橋方面)9便を含め、上下合わせて1日38便が発車するほか、同駅終点の下りも8便ある。
駅舎建て替えと単線化は豪雨災害対策として、JRが今年4月から2028年3月ごろまでかけて工事を行う。宇連川に隣接する同駅は、大雨で線路の一部が沈下するなどの問題が生じていた。
駅の構内トイレに関しては、JRは飯田線でも全列車にトイレを整備したことから、無人駅で廃止を進めている。県内では近年、豊川市の牛久保駅、豊橋市の下地駅から撤去された。
なお、新城市内にある無人駅の多くでは、以前から市がトイレを管理している。