市民の関心つなぎとめに腐心

新アリーナ住民投票/参院選公示後見据えて豊橋市内で賛成・反対派/大規模イベントで主張訴え

2025/07/03

反対派のデモ隊(豊橋公園付近で)

 豊橋市の多目的屋内施設(新アリーナ)計画の賛否を問う住民投票は、参院選が始まると投票運動に制限が課されるため、賛成、反対両派にとって投票日まで有権者の関心をどうつなぎとめるかが戦略上の意味を持つ。双方は、3日の公示直前に大規模なイベントを催し、それぞれの主張を訴えた。

 住民投票条例の条文では、インターネット上を除いて参院選の公示日以降の投票運動はできないと規定されている。

 6月29日、反対派の市民団体はデモ行進を行った。市議会の会派「新しい豊橋」や共産党の市議なども参加し、豊橋公園を出発。うだるような暑さの中、約90人が「アリーナやめろ」「アリーナよりも生活助けて」などとシュプレヒコールを上げながら、のぼり旗やプラカードを手に広小路通りまでの中心市街地を1時間以上かけて練り歩いた。

 主催した「豊橋公園の緑を未来につなぐ市民の会」の藤田茂樹共同代表は、デモ行進の目的を反対派が「ひとつになるため」と、公示後に住民投票よりも参院選に有権者の興味が移る可能性があり「少しでも印象付けたかった」と語った。

 3日以降はオンラインで説明会を開くほか、個人として賛否を問わずに計画の問題点について話し合う勉強会や意見交換会の形で活動を続けられるかどうかを模索していると話した。

 1日には賛成派の市民団体が、豊橋駅東口に特設ステージを設けて集会を開いた。パネル討論で、市内在住のホラー作家、藤白圭さんは新アリーナの来場者に会場までの「道筋を楽しませるまちづくり」を提唱。それにより「商店街を活性化して、豊橋が誇りを持ったまちになれば」と語った。

 聴衆のうち希望者が、入れ代わり立ち代わり壇上で思いのたけを叫んだ。女子高校生2人組は、笑顔で「アリーナ最高」と声を張り上げた。

 主催団体の一つ「新アリーナを求める会Neo」の小林佳雄代表は「アリーナがほしいという情熱を伝えたかった」と集会の狙いを説明。「絶対に将来の豊橋の若者にプラスになる」と必要性を強調した。

 公示後は「身近な人を頼りに発信する」と述べた。SNS(交流サイト)で自身が「過去にしゃべったことがバズればいいな」と期待を示した。

賛成派の集会(豊橋駅東口で)

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