JR豊川駅と名鉄豊川稲荷駅周辺/サウンディング型市場調査提案受け/豊川市が検討候補に
2025/05/11
自転車が歩道にはみ出し、飽和状態の豊川駅西口自転車駐車場(豊川駅前で)
豊川市のJR豊川駅と名鉄豊川稲荷駅周辺の3つの市営自転車駐車場が、すべて有料化される可能性が出てきた。市は今春、管理運営について民間業者からアイデアを募るサウンディング型市場調査を行った。駅単位で一括して有料化する手段が有効という提案を受け、検討候補としている。
3つの駐輪場のうち、今のところ豊川駅東口(収容台数400)と豊川駅西口(同600)は無料に対し、豊川駅西口第2(同252)は有料となっている。
西口と西口第2を比べると、西口は無料のため、地元の高校生らの利用が多く慢性的な飽和状態。自転車の一部が歩道にまではみ出している。駅やバス利用者の利便性が低いうえ、豊川稲荷がある観光地の最寄り駅として景観にふさわしくないのが実情だ。その一方で、2020年9月から供用している西口第2は、有料のためか利用率は低いと対照的だ。
このため市は建設事業者2社、不動産事業者1社、自転車駐車場事業者4社を参加させて調査した。その結果、業者は偏った利用実態の改善や駅西口第2の利用率向上などが必要とし、「無料と有料の駐輪場の共存は難しい」「駅単位ですべてを有料化したい。無料があると無料に集まってしまう」と提案。管理面から料金は一律とするなどの意見も出た。
また、事業期間20年を想定し、設計施工や維持管理などを一括して委託するDBO方式で3つの駐輪場すべてを整備運営する提案もあった。市の都市整備部は「これらの貴重な意見や提案を踏まえ、市の玄関口としてふさわしい環境整備を検討していきたい」としている。