合戦行列や火縄銃演武など/戦国絵巻が来場者魅了/新城
2024/05/06
合戦行列(新城市長篠地内で)
のぼり旗約2000本がなびく奥三河最大級の祭り「第59回長篠合戦のぼりまつり」が5日、新城市の長篠城址一帯で開催され、県内外から訪れた親子連れらが合戦行列や火縄銃・和太鼓演武など現代によみがえった戦国絵巻を楽しんだ。
まつりは、1575(天正3)年5月の長篠城をめぐる攻防で亡くなった武田勝頼軍と織田・徳川連合軍の将士の冥福を祈るもので、市、まつり奉賛会が主催。
式典で、奉賛会の原田隆行会長が「(新型コロナ禍以降)ようやく通常開催となった。関係の皆さんの尽力に感謝したい。まつりを十分楽しんでほしい」と開会のあいさつをした。
合戦行列は、鳳来総合支所を午前9時半に出発した。快晴の青空の下、奥平貞昌軍を先頭に、家康、信長、勝頼の各軍にふんした19人が甲冑(かっちゅう)や打ち掛け姿で、城址までの約2キロを練り歩いた。鉄砲隊も続いた。
鳥居強右衛門役の垣内田智子さん(市内富岡)は「娘とともに行列に参加し、共通の話題と思い出ができた」と喜び、本多忠勝役の娘の愛さん(19)は「甲冑を着ると忠勝の気分になれた。自分より母のほうが似合っている」と笑った。
火縄銃演武は長篠・設楽原鉄砲隊、日本前装銃射撃連盟、米沢藩古式砲術保存会が披露し、ごう音が響いた。三河日置流雪荷派の弓演武もあった。
地元鳳来中部小学校児童による「ちびっこ歴史ガイド」もあり、6年生24人が4班に分かれて、強右衛門や合戦屏風、血染めの太鼓などについてわかりやすく説明し、観光客らが聞き入っていた。
岡崎城を朝5時半から長篠城址まで走る鳥居強右衛門戦国街道ランも行われ、午後2時過ぎには暑い中を走った参加者41人がゴールした。