2008/05/30
新発売する青じそ加工食品5種7品
昨年、三遠南信地域の農業団体はじめ農業関連企業、食品加工企業、行政、大学、支援・研究機関などで立ち上げた食農産業クラスター推進協議会(会長=後藤圭司サイエンスクリエイト社長)傘下の青じそ(大葉)加工研究会が中心となり、青じそを活用した商品を開発した。クラスターマネージャーの横山順子さんはじめ食品メーカーなど5社の代表が29日、豊橋市役所で記者会見し、豆ちくわ、豆腐、餃子(ぎょうざ)、パン、うどんの新製品5種7品目について説明した。全国一を誇る豊橋特産の青じその安全・安心(農薬禍)を万全の態勢でチェックするシステムを確立し、地元の食品メーカーが開発した。6月1日から関係店舗で一斉に発売する。
豊橋市を中心とした東三河の青じそは売り上げ額102億円、全国シェア60%を占める。温室経営の基盤を生かして周年作物とし、栽培方法の研究改良にも積極的。
食農産業クラスター推進協議会はここに着目し、経済産業省・地域資源活用新事業展開支援事業の認定を受けて、昨年7月に食品メーカー10社(1業種1社)で、青じそ加工研究会をスタートさせた。
名古屋文理大学短期大学部で栄養学、日本食品分析センター名古屋支社で残留農薬の分析など、安心安全度をチェックする体制を整えた上で、趣旨に賛同して参加した企業に対し、商品開発を依頼。できた試作品について、豊橋市内と東京で約1000人に試食アンケートを実施し、専門家の意見も取り入れながら製品を開発した。
記者会見した5社はヤマサちくわの商品企画室、湯浅亮チーフリーダー、寺部食品の寺部幸裕社長、さくらFOODSの北澤晃浩社長、三遠パン屋マイスターズクラブの清水貴裕代表、蕎麦匠まつやの伊部吉一代表で、それぞれうめしそ豆(豆ちくわ)▽青じそ寄せ豆腐▽しそ丸ごと餃子(鶏と豚の2種類)▽コンティキの青じそベーコン、わおんのお米しそチーズ▽青じそうどんを紹介した。
説明によると、人気の高かった青じそ寄せ豆腐には1丁で青じそ12枚分を使用している。10~30%のコスト高になるが、安心安全と地産地消、風味、食感はそれに十分見合うという。6月1日から8月31日まで期間限定で製造販売するケースが多く、売れ行きを検討してその後の販売計画を立てる。
横山さんは「品質のよさと安全性をアピールし、豊橋の新しい地域ブランドを育てたい」と意気込む。