議決取り消し訴訟で控訴見送り

契約解除巡る条例の一部改正で/市長 「曖昧な部分に裁判所が新判断」/豊橋市

2026/05/12

控訴見送りを表明した長坂豊橋市長(市役所で)

 豊橋市議会の議決を経た契約の解除にも議決を必要とする条例の一部改正に対し、長坂尚登市長が議会を相手取り条例改正の議決取り消しを求めた訴訟で、長坂市長は11日、訴えを棄却した名古屋地裁の判決を受け入れ、控訴しないと発表した。条例は同日付で公布された。

 同日の臨時記者会見で長坂市長は「控訴しないと決めた」と表明。今回の議決が議会の権限を超えたり、法令に違反したりするとは言えないとした判決について「(解約という)明文化されてない曖昧だった部分に裁判所がしっかり新しい判断をされた」「ある種スパッと気持ちいいというか、ズバッと判断して示していただいた。こういうことにも敬意を表して、というつもりだ」と控訴見送りの理由を述べた。

 同席した訴訟代理人の足立陽一郎弁護士は、判決が「議会の首長に対する監視機能にややウェイトを置いている」と指摘した上で、そうした議会のチェック機能を「大上段に否定するのは法論理では難しい」と説明した。

 小原昌子議長はコメントを出し「議会と市長は互いの権限と責任に配慮しつつ意見の調整を図ることに最大限努め、市政が停滞しないようにする責務があると考えております」とした。

 市は今回の判決は全国の自治体にも影響があるとして、一連の経過が分かる資料を夏前までに公表するとしている。

 長坂市長は昨年4月、議決の取り消しを求めて名古屋地裁に提訴。同地裁は先月23日、市長の訴えを棄却した。

 市議会は2024年12月、多目的屋内施設(新アリーナ)事業を含め議会の議決を経た契約を解除する際にも議決を求める条例改正を定例会に提案し、可決した。その前月に初当選した長坂市長は、選挙時の訴えに基づき同事業の契約解除手続きを初登庁日に担当部署に指示した。

 長坂市長は昨年1月、条例改正が「議会の権限を越え、法令に違反する」などとして審議のやり直しを議会に求める「再議」を申し立てた。条例改正案が再可決されると、同2月には議決取り消しを求めて大村秀章愛知県知事に審査を申し立てたが、県は条例改正が「法令に違反するとまではいえない」として同3月に棄却した。

 新アリーナ事業は同7月の住民投票の結果、継続が決まった。

公布された条例

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