学んだことどう生かすか

次世代へ戦争の悲惨さや命の大切さ伝える/10回を数えた老津小平和学習 ④

2026/08/11

「出てきた意見をどうするか」。グループに分かれて話し合う子どもたち(提供)

 学んだことをどう生かすか―。豊橋市の老津小学校の6年生は、豊橋ユネスコ協会や「渥美線電車機銃掃射」を語り継ぐ田原市の「前日の会」、元教員で地元の鈴木敬さんによる戦争をテーマにした出前授業を受けて平和学習で話し合った。心に刺さった言葉などを出し合った結果、二度と戦争を繰り返さないためにも、その悲惨さと命の大切さなどを次の世代に「伝える」と決めた。連載4回目では、伝えるに至った学習の様子を紹介する。

 ■血の電車洗う
 これまでの出前授業で、豊橋ユネスコ協会は「軍都・豊橋」やユネスコ精神などを取り上げた。前日の会は、太平洋戦争終戦前日に今の田原市を走る電車が米軍機の機銃掃射で乗客ら31人が死傷した悲劇を紙芝居で上演し、現場も案内した。鈴木さんは戦時中に見聞きした体験を中心に語った。

 6年生約30人は、出前授業で聞いた内容を詳細にメモに記し、すでに整理していた。6月25日の平和学習で、「どんな内容が心に残ったか」をテーマに意見交換した。

 「たくさんの軍隊施設があった」「軍を育てた」―。多くの子どもたちは軍都・豊橋などに関して挙げ、「信じられない」と驚きの声が上がった。一方で、ユネスコ精神の「心の中に平和の砦(とりで)を築かなければならない」という言葉に「格好が良い」と選んだ子もいた。

 数人は機銃掃射について、その弾が乗客らの体を貫通したすさまじさにあ然とした。会から「現場の汐川鉄橋で血に染まった電車を水で洗った」と説明を受けた子は衝撃を受け、生々しい様子を「えぐい」と言い表した。

 鈴木さんの体験談には、子どもたちは豊橋空襲で市中心部を焼け野原にした焼夷弾(しょういだん)に関心を寄せた。手作りの模型を見せられると、その形や重さにびっくり。ばらばらになって落ち、家が燃え上がったと聞いたある子は「怖い」と一瞬、顔を曇らせた。

 ■次世代に
 「これらの意見をどうするか」―。子どもたちは担任の髙柳裕美教諭の提案で8つのグループに分かれて話し合った。すべてのグループが「伝える」「伝えた方がいい」と書き込んだボードを上げた。その理由として「悲惨な戦争を繰り返してはいけない」が最も多かった。「命を大切にしてほしい」や「戦争して命をなくすから」もあった。

 中には「戦争を知らない未来の大人が繰り返すかもしれない」や「豊かな日本を続けていくため」という声も。そのためには「(低学年などの)次の世代に伝える」と書き込んだグループもいた。

 6年生は今後、これらを集約してどういう形で発信するかを髙柳教諭と相談して決定する。11月の学習発表会「はばたきステージ」で参観する保護者らに向けてその成果を披露する。

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