認知症の人に活躍の場/新城のコーヒーショップで店員役に
2026/04/20

笑顔で接客する男性(右奥、コーヒーショップほほえみで)
認知症の人が店員として接客するイベント「わっはっは食堂」が19日、新城市黒田の「コーヒーショップほほえみ」で開かれた。市内のグループホームなどで暮らす高齢者らがエプロンを身に着け、注文を取ったり、飲み物や料理を運んだりした。客と一緒にテーブルを囲み、談笑する姿も見られた。
注文と異なるものが出ても、笑って許してほしいというイベントだ。医療・介護事業を手掛ける豊川市の会社「ともいき」と、ほほえみが共催した。
東三河では初の試みだそうで、社会福祉協議会や複数の介護施設、県立新城有教館高校の生徒らが協力して実現。大勢の一般客が訪れ、入店待ちが出るほどの盛況となった。
店員役は約20人が交代しながら務め、補助役のスタッフが付き添った。番号で注文を受けられるよう、イベント用のメニュー表や伝票も用意された。
「ウェイトレスなんて初めてで、できるか分からんわ」。90歳ぐらいだという女性店員の「やっちゃん」は照れ笑いしていたが、いったん客の前に出ると「いらっしゃいませ」「お待たせしました」と、そつなくこなした。
母親と一緒に来店した市内の小宮山美帆子さん(52)は「認知症にはマイナスのイメージがあったけれど、一緒にニコニコし合えると分かった。こんなに素敵なイベントなら、しょっちゅうやってほしい」と話した。
ともいきの藤本顕久代表(40)は「思った以上にスムーズで、間違いもあまり起きていないようだ」と手応えを語る。「認知症でも一般の人とそう変わらないことを理解してもらい、地域での『共生』につなげたい。継続して開き、賃金も出せるようになれば」と先を見据えた。
次回は7月19日、豊川市若鳩町のクレープ店「クロフネ」で開催を予定する。