市全域3Dマップ公開

豊橋市/オープンデータで誰でも利用可能に/多彩な分野での活用に期待

2024/04/10

洪水シミュレーションを3D都市モデル上に表示(豊橋市提供)

 豊橋市全域の3次元(3D)地図データが今月、誰でも利用できる「オープンデータ」として公開された。整備を手掛けた市は、民間でさまざまな分野に役立てられることに期待している。

 これまでのような平面の地図と異なり、262平方キロメートルに及ぶ市域の建物などを3Dで再現し、データ上に都市空間を構築した。作成には航空測量の取得データが用いられた。

 この地図データは国土交通省が主導する3D都市モデルの整備プロジェクト「Project PLATEAU(プラトー)」のサイトで、全国約200の都市とともに閲覧できる。市は今年度、豊橋駅東側エリアのビルの高さなどを、より正確に表示する改良を加えるとしている。

 活用事例として、市内を流れる豊川(とよがわ)の堤防が壊れた場合の洪水シミュレーションを作り、ホームページに掲載した。時間を追うごとに水位が上がり、街並みが飲み込まれていく様子が立体的に可視化されている。

 このシミュレーションを使って市は昨年度、松葉小学校区で防災ワークショップ(WS)を行った。今年度は津田、大村両小校区で同様のWSを計画している。

 3D都市モデルには防災だけでなく、まちづくりや観光など多様な用途が見込まれる。市は、企業や大学などに活用してもらうことを想定している。

 「一つのケースとして、メタバース(インターネット上の仮想空間)も利用してほしい」と語るのは市都市計画課の近江将行主幹。「ゆくゆくは仮想空間でのショッピングにつながれば」と将来像を展望した。

立体的に再現された街並みで浸水状況が分かりやすい(同)

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洪水シミュレーションを3D都市モデル上に表示(豊橋市提供)

立体的に再現された街並みで浸水状況が分かりやすい(同)

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