〝電気の地産地消〟目指す

サーラグループエネルギー事業/豊橋で「東三河バイオマス発電所」竣工

2019/07/23

くす玉を割って発電所の竣工を祝った

 サーラコーポレーション(神野吾郎社長)のグループ会社で、発電事業を行うサーラ℮パワーが豊橋市新西浜町に建設していた「東三河バイオマス発電所」の竣工式が、21日にあった。運転は今月からすでに始めている。東南アジアから輸入するパームヤシ殻と地元の間伐材を燃料に使い、電気の「地産地消」を目指す。

バイオマス燃料を燃焼させるボイラー

燃料のパームヤシ殻

主燃料は東南アジア産パームヤシ殻と地元間伐材を利活用

 竣工式には大村秀章愛知県知事、佐原光一豊橋市長はじめ行政・議会関係者と、同グループやエネルギー事業の関係者らが出席。神野社長は「エネルギー自由化の中で、サーラグループらしい事業を考えてきた。パームヤシ殻を14万㌧使い、地元の間伐材もできれば1・2万トンぐらい使いたい。川の上流・下流の新しいつながりも作れる」と、バイオマス発電の意義を説明した。

 来賓の大村知事は「電気の地産地消」とたたえ、「愛知県はバランスのよい産業があり、バイオの宝庫。東三河で利活用は効果的、循環的で、環境保護にもつながる。SDGs(持続可能な開発目標)の理念にも沿っている」と祝辞を述べた。

 サーラグループは2016年、発電事業に参入するためサーラ℮パワーを設立。御津2区工業団地内に約3万平方メートルの発電所用地を取得し、総事業費約100億円をかけて、17年8月から発電所の建設を進めてきた。

 発電規模は2万2100キロワット。一般家庭約4万世帯の使用量に相当し、年間で約1億5000万キロワット時を発電する。発電した電力は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用し、中部電力や新電力事業者などに1キロワット時あたり24~32円で売電する。

 主燃料として、インドネシアやマレーシアなどから輸入するパームヤシ殻を、年間約14万トン使用。副燃料として、東三河・遠州地域の間伐材や林地残材、製材端材なども年間で約1万トン活用していく。安定した再生可能エネルギーを使い、温室効果ガスの抑制や森林資源の保護、地域活性化につながることが期待されている。

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