選手たちへ課題と成長

【高校野球／桜丘高校】強豪校が揃う県大会に向け杉澤監督が期待

2020/08/21

桜丘投手陣の柱と期待される山出勝葵（豊橋市営球場で）

　秋季東三河地区高校野球大会を優勝で終えた桜丘の杉澤哲監督は「まだ守る力が足りない。確実にアウトを取らなければいけない場面でミスが出る。強豪校が揃う県大会では勝ち抜けない」と、課題を挙げ選手たちの成長に期待を寄せた。

　豊川との決勝、桜丘は初回に２点を先制される苦しい立ち上がりとなった。しかし、２回以降は先発の鈴木清太が調子を取り戻し、継投した山出勝葵も豊川打線を１点に抑えた。

　桜丘では、新型コロナ禍により県が独自開催した夏季愛知県高校野球大会をオール３年生で戦った。本来、主戦力として出場するはずだった２年生も、この大会ではベンチに入らず先輩たちの最後の雄姿を見守っていた。

　そして、３年生が引退して１、２年生の新チームで迎えた秋季大会。桜丘は初戦から「試合を待ち望んでいた」選手たちが気持ちの入った野球で勝ち進んだ。

　準決勝では、序盤で渥美農に大量リードを許したが、驚異的な粘り強さで逆転勝利。豊川戦も持ち味の逆転劇で見事に優勝旗を手にした。

　桜丘投手陣の柱となる鈴木清、山出の２投手は、杉澤監督が「上の舞台で勝つためには、彼らがもっと自覚と責任を持って、チームを引っ張らなければいけない」と期待する成長株。享栄や至学館など強豪校が顔を揃える県大会で、強打線を抑え、どれだけ優勝に近づけるか。

　昨年は初戦敗退で涙をのんだ。東三河優勝の看板を背負う今年は、さらなる上位進出を目指す。

　杉澤監督は「まずはベスト８を。その先は、試合を通して選手たちがレベルアップしてほしい」と話し、１カ月後に迫る大会を見据えた。