桜の季節　

新たな「船出」へ

第五章　第１回

2021/03/28

服部フェルナンド㊧の活躍に期待が高まる

　新しい「春」を迎え、この連載も第五章へと進むことになった。題字は、豊橋に住んだ経験のある書家の斉藤正子さんにお願いした。前章までと異なり、この章からは個性豊かな選手たちを分かりやすく表現し、内容と結果を追求する方針を掲げ、あえてひらがなで記すこととした。

　これまでとは一味、二味も違う「桜丘」を期待したい。チーム目標は、もちろん言うまでもなく「全国制覇」だ。それを可能にする選手たちがそろっているし、何より、その方が応援にもより力が入る。

　そんなチームの中で、今春から加入したルーキーたちを紹介していく。最初は、服部フェルナンドだ。身長１９０センチ、体重85キロと中学生離れした恵まれた体格を持ち、内外から決めるシュートセンスがある。練習を見た感じではプレーの幅も広い。桜丘の緻密な戦術を早い段階で身につければ、今夏は、レギュラーとしてインターハイの舞台に立つことができるだろう。

　エース松野遥弥との相性も良く、意思の疎通は特に問題なさそうだ。江崎悟監督も成長に期待を寄せており、公式戦などで結果を残せば次期エース候補にも名前が挙がる。

　服部は「桜丘でプレーすることができてうれしい。先輩たちの活躍をユーチューブで見て、自分も全国大会に出場したいと思った。チームの勝利に貢献できるように頑張りたい」と決意を語った。

　服部の活躍は桜丘にとって重要な位置付けとなる。全国大会で桜丘が勝ち上がるためには味方を生かす「ＰＦ」の存在が必要になる。服部にはその資質、可能性が備わる。

　桜丘の飛躍へ「浮沈を左右する選手」として、競争意識と自覚を持って日々の練習に取り組んでもらいたい。