豊川・姫街道踏切で県が事業着手へ/国に都市計画事業認可取得申請
2025/05/24
県が公表している姫街道踏切のアンダーパス化のイメージ
長年「開かずの踏切」として、慢性的な渋滞が問題となっている豊川市豊川町伊呂通の姫街道踏切のアンダーパス化事業で、県は今年度中に国へ都市計画事業認可の取得を申請し、事業に着手する見通しとなった。
県は国から認可され次第、都市計画法の規定により事業用地や周辺住民らに事業内容を説明し、土地の測量や移転する建物や立ち木などを調査。個別の用地交渉を経て土地を確保でき次第、工事に着手する。3月の住民向け説明会で、この方針を明らかにした。
県がJRや名鉄との協議で立ち上げた事業計画では、踏切を含む延長約600メートルの道路を改良し、鉄道路線とは高架をくぐる形で立体交差。踏切をなくし、側道の整備や車道や歩道の拡幅、階段の設置などを予定する。
姫街道踏切はすぐ北側にJR豊川駅と名鉄豊川稲荷駅があり、2つの路線が通ることで一度遮断機が降りるとなかなか通過できず、周辺で渋滞が発生する「自動車ボトルネック踏切」に指定される。
アンダーパス化は、踏切を通学路として利用する小学生の安全確保や、線路を挟んで東西の移動がスムーズになることでアクセス性の向上、豊川駅東土地区画整理事業地内の道路網と一体となった整備で良好な住環境の形成などに寄与する。
2022年に急逝した野中泰志県議の後継として、地域住民の声を県に伝えている浦野隼次県議は「認可が降りれば、本格的に事業が進むことになる。長年の課題がようやく解決するめどが立つ」と期待を寄せている。