新たなジビエ料理考案に向け始動

新城有教館高校の生徒/動物との共生や駆除したシカの利活用など学ぶ/今後は年内にレシピを完成へ

2024/07/18

ジビエレシピづくりに挑む生徒と講師ら(新城有教館高校で)

 「飼育と環境」を学習する県立新城有教館高校食農サイエンス系列(畜産)の3年生10人が16日、同校で動物との共生、命の尊さ、駆除したシカの利活用などを学んだ。

 この日は、「新たなジビエ料理レシピ考案」を目的にした学習のスタート。まず人間環境大学フィールド生態学科の江口則和准教授が、鳥獣害と対策などについてグループワークで話し合い、学習を進めた。身近にいる動物を突然増やしたり、減らしたりすると、自然のバランスが壊れることを確認し、「動物を根絶せず、住み分けて共に生きること、人の暮らしに近寄らせないことが大切」と話した。

 NPO法人愛猟(豊田市)の鈴木康弘理事長と今中健夫副理事長からは、現在シカの数が過去10万年で最大になっていること、獲ったシカの9割が廃棄されていることなどが知らされた。シカの駆除のビデオから、命を奪う重みとハンターの思いも伝えられ、生徒らは真剣に見入っていた。ジビエとして利活用する必要性と動植物への感謝の心の大切さも伝えられた。

 新城市産業政策課の小柳津駿さんからは「ジビエを地域の食材として地元の店に提供していきたい。皆さんの若い発想で、これからアイデアをどんどん出してほしい」と期待が寄せられた。

 黒田司さんは「映像を見て、命の大切さを改めて感じた。感謝して食べるようにしたい」と話し、山口純永さんは「命をいただくことに感謝し、無駄なくおいしく食べられるジビエレシピを考えていきたい」と目を輝かせた。

 生徒らは今後、調査、研究、聞き取り、見学などを重ね、年内にレシピを完成させたいとしている。

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