ダイカスト材の疲労破壊解明

2011/06/04

 豊橋技術科学大学(榊佳之学長)とアーレスティ(高橋新社長)は、高輝度光科学研究センター(JASRI、白川哲久理事長)と共同で、ダイカスト材の表面に発生する気孔の配列パターンと金属の疲労亀裂に関係があることを、大型放射光施設(スプリング8)の高輝度X線を用いて世界で初めて解明した。

 ダイカスト材は、溶融した金属を金型に圧入して鋳造する。高い寸法精度と生産性で自動車、家電、建築、産業機械などに広く使われているが、金属疲労亀裂の生成時期や場所にばらつきがあり、航空機のようなさらに高い信頼性を要求される部品への適用ができなかった。

 気孔と金属疲労に関係があることは以前から指摘されてきたが、それを解析、計測する手法がなかった。今回、スプリング8の高輝度X線CTスキャンにより、気孔が高密度に集まった状態と金属材料の疲労特性との関係を統計的に解析し、気孔の配列パターンと疲労亀裂に関係があることを明らかにすることができた。

 今後は、この研究成果によるダイカスト材の信頼性向上で、航空部品への適用も期待できるようになった。(石川正司)

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