教えて!乳がんのこと
かづきれいこさんとリハビリメイク
2014/10/03
かづきれいこさん
今年の本社ピンクリボンセミナー特別講師のかづきれいこさん(62)は、フェイシャルセラピストであり、歯学博士でもある。
生まれつき心臓に穴が開いていたために、冬になると顔が真っ赤になる悩みを持っていた。「幼いころから、顔に対してものすごいコンプレックスを持っていた」とかづきさん。冬はいつも下を向いて過ごし、消極的な一方、春から夏にかけては血の巡りも良くなり、顔は白くなるので、性格は明るく楽天的で何事にも積極的。夏と冬ではまるで別人だったそうで、外観の違いが性格や行動を変えることを、身をもって経験していたのだった。
30歳の時、過労で倒れたために受けた検査で、ASD(心房中隔欠損症)であることが判明。すぐに手術をして完治し、羽が生えたように身体が軽くなった。「病気が治ったこと以上に、顔が赤くならなくなり長年の悩みから解放されたことの方が何倍もうれしかったのです」。
手術後、自分にも何かできるかもしれないという熱い思いに駆られ、美容学校に入り、メイクを学んだ。卒業後は自宅近くのカルチャーセンターで講座をやらせてもらうよう交渉するなどして、自らの道を開いていった。「自分が化粧で救われた経験から、私のように顔で悩む人たちの力になりたいとの思いで入学したのですが、美容学校で教えてもらえたのは、いわゆるおしゃれや流行のメイク。自分の講座に来られる生徒さんは20~70代と年齢や悩みがさまざま。求めるきれいも違い、そこでみんなが喜んでくれる共通の美とは、『元気になるメイク』と気づいた」と。そのころの経験もリハビリメイクのベースになっている。