江戸時代 商業鑑札を発見

豊橋の「紅久商店」社長宅/豊橋市美博 増山学芸員―類例なし「大変貴重なもの」

2015/07/22

商業鑑札と思われる木札を手にする三浦社長

 豊橋市神野新田町の金属リサイクル業「紅久商店」の三浦圭吾社長宅で、江戸時代に使用していたと思われる商業鑑札が見つかり、話題を呼んでいる。

 同社は、江戸時代の安永4(1776)年に、吉田藩(現在の豊橋市)から、紅花商の営業許可を取得。7代にわたり、藩御用商人として「紅屋久兵衛」を襲名し、紅花化粧品を献上していた。金属リサイクル業を創業したのは明治時代の8代目当主から。現社長の三浦さんは11代目となる。

 社長宅の仏壇から発見されたのは、縦12センチ、幅8・8センチ、厚さが1・5センチの木製の札。表面には「町奉行」と記され、刻印があり、裏面には「安永4年 三浦屋久兵衛 未閏(ひつじうるう)十二月」とある。

 商業鑑札とは、営業許可証のようなもの。当時、町奉行に届け出て、認可を受けた証票。豊橋市美術博物館の増山真一郎学芸員は「類例が見つかっておらず確かなことは言えないが、たいへん貴重なものだと思われる」と関心を寄せる。

 「よくぞ残っていた」と感慨深げな三浦社長。「時代の移り変わりに対応しながら、先代たちが受け継いできた家業をしっかり守っていきたい」と話した。

木札の表面

木札の裏面

2015/07/22 のニュース

商業鑑札と思われる木札を手にする三浦社長

木札の表面

木札の裏面

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