2019年4月稼働目指す/地元間伐材も利用/新会社サーラeパワー設立
2016/05/12
サーラグループの中部ガス(神野吾郎社長)とガステックサービス(同)は共同で、発電事業を行う新会社「サーラeパワー」を設立し、輸入材と地元間伐材を燃料とする木質バイオマス発電所を豊橋市内の三河港臨海部に建設すると、11日に発表した。総事業費は約100億円。
新会社が建設する発電所は、アジアから月間約9500トン輸入するパーム椰子殻(PKS)などを主燃料とし、副燃料として東三河・遠州地域の間伐材などを月間約500トン使用する。
発電規模は2万2100キロワット、年間発電量は一般家庭約4万世帯分に相当する約1億5000万キロワット時。これは、同グループが4月から参入した電力小売事業で販売目標としている電力量に匹敵する。
発電所は今年度内に着工し、2019年4月の稼働を目指す。発電した電力は固定買取制度を利用して売電する計画で、売電先は今後検討するとしている。
11日に開いた会見で神野社長は、「再生可能エネルギー社会への実現に貢献でき、天候にも左右されない」と、木材を燃料とする理由を説明。地元間伐材を使用することについて「国内では森林資源の活用がテーマになっており、地域との連携を深めたい」と狙いを語った。
6月21日付で設立するサーラeパワーは資本金3億円で、中部ガスが60%、ガステックサービスが40%を出資。社長には中部ガス豊橋供給センター所長の藤田尚弘氏が就く。