愛大が追悼式典/重い教訓「受け止めていく」
2019/02/04
長野県小谷村の栂池(つがいけ)高原スキー場で校外学習中に発生した雪崩事故で亡くなった学生2人を追悼して、愛知大学(川井伸一学長)は3日、豊橋市町畑町の豊橋キャンパス内で「慰霊追悼式」を行った。大学関係者や事故当時の同級生ら30人が集まり、慰霊碑に菊を献花した。愛大は2月3日を「慰霊の日」としており、今回で11回目となった。
愛大の川井学長は「事故の再発防止、風化の防止に努め、取り返しのつかない事故を重い教訓として受け止めていく」と追悼の言葉を述べた。
刈谷市から訪れた会社員の女性(31)は「毎年来ている」と言い、「慰霊碑の前に来ると、当時の悲しい気持ちが胸によみがえってくる」と話した。女性は、事故の被害者2人と同級生。事故当日の午後に体調を崩し、授業を休み宿で休養をとった結果、事故を免れた。「自分だけ助かって、複雑な気持ち」と、事故当時からの心情を振り返った。事故については「忘れないようにしたい」と語った。
事故は、2008年2月3日、校外のスキー場での実技授業で、立ち入り禁止区域にいた非常勤講師と学生5人が雪崩に遭遇。巻き込まれた国際コミュニケーション学部の大木亜紀さんと大竹麻友さんが犠牲となった。