ニホンザル8グループ確認

テレメトリー調査で行動範囲ほぼ確定/適切な個体調整の目安に/豊川市

2017/01/22

 農作物へ被害を及ぼし、人への危害も懸念されるニホンザルへの対策のため、メスの首輪に取り付けた発信器から出る電波を受信して位置を特定する「テレメトリー調査」を実施している豊川市は、市内に8つの群れがあることを確認。各群が採食や遊動をするそれぞれの行動範囲をほぼ確定した。今後の適切な個体数調整などに有効なデータになる。

 合併後の豊川市では2011年度、サルによる農作物の被害金額が219万円だったのが、翌12年度718万円と急増した。

 そこで13年12月から、群れの行動範囲の把握や追い払いのための位置確認を目的にしたテレメトリー調査を、県内では珍しく市独自で開始。専門の調査会社に委託して15年度までのデータを積み上げた結果、西部の山間部を中心に、A=長沢、赤坂台▽B=赤坂、赤坂台、萩、旧額田▽C=萩、旧額田▽D=萩、平尾、財賀▽E=赤坂、御油▽F=財賀、千両▽G=千両、大木、足山田、上長山、東上▽H=東上―の8つの地域を行動範囲とするグループに分かれ、約450頭のサルを確認することができた。

 さらに大型捕獲檻(おり)の設置や、銃免許所持者によるサル駆除隊が活発に活動して駆除の効果をあげている。

 捕獲檻は現在、平尾町や萩町、上長山町などに合わせて5基を設置。13年12月から今月19日現在で、累計283頭を駆除した。1度に20頭以上を一斉捕獲した例もあった。今月に入り、1年間捕獲実績がなかった千両町の檻を平尾町に移動。今後もテレメトリーの結果などを見て、効率的に捕獲できる場所に檻を移して対応する。サル駆除隊はペアで4班を編成。4月から10月の平日に山裾を中心にパトロール。追い払いや駆除を実施している。

 これらの成果もあり、15年度には農作物被害額は205万円に減少。17年度は125万円を目指す。

 愛知県は駆除の拡大を盛り込んだ17年度から5カ年で進める第二種特定鳥獣管理計画案の中で、豊川市内のサルの分布域について「増加傾向あるいは横ばいの市町村が多い中、旧豊川市と旧一宮町では減少傾向となっている」と評価。市が行ってきた取り組みの成果が大きい。

 とはいえ1月に入り、市内2カ所のゴルフ場内で20頭以上の群れが目撃されることが相次ぎ、一部人なれしたサルが人に危害を加える可能性も否めない。今後も注視が必要だ。

 農務課の杉江孝氏農政係長は「ある群れを消滅させても、結局他の群れの行動範囲が広がってしまう。テレメトリーで群れの頭数を把握して多いところは捕獲して個体数を調整することが大切。しばらくは調査を続けたい」とした。

2017/01/22 のニュース

サルの分布図(豊川市提供)

発信機を付けたE群のメスザル(豊川市内のゴルフ場で)

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