「自公立国」愛知〝指定席〟崩れる?

参院選あす投開票/立民・国民に勢い新興の参政も台頭/自公「どちらも苦戦」守勢に

2025/07/19

参院選愛知選挙区に立候補している候補(豊橋市内の掲示板で)

 「政権維持か」「奪還か」につながる参院選は、物価高対策を中心に論戦が展開されている。20日、投開票を迎える。愛知選挙区(改選数4)では与党の自民、公明が守勢に回る厳しい戦い。一方の野党の立憲、国民の勢いが目立つ。台頭する新興勢力の参政が「自公立国」の「指定席」に食い込む可能性もあり、県民の審判が注目される。

 ■国民目線が共感
 自民現職の酒井庸行候補(73)は3選を目指す。党の地方組織の応援を得て選挙戦に臨んでいるが昨秋の衆院選、先月の東京都議選の「自民敗北」の流れを引きずり、厳しい戦い。

 再選を狙う公明現職の安江伸夫候補(38)はミニ集会「聴く街頭」を開き、「最年少参院議員」と強調する。しかし、頼りの創価学会の組織票が減っており、大変な状況。自、公を知る人は「どちらも苦戦している」。

 攻めるのは、官公系労働組合の支援を受け再選を目指す立民現職の田島麻衣子候補(48)。元国連職員の経験を生かし国政に反映した実績をアピールする。駆け付けた野田佳彦代表は「一番しかない」とげきを飛ばす。

 国民は衆院選後から好調さを維持する。名古屋の「にっぽんど真ん中祭り」の創設者で新人の水野孝一候補(48)は、全トヨタ労働組合連合会の支援を受け支持拡大を狙う。

 自公立国の指定席は、旧民進が分裂して立憲、国民の誕生後の2019年から。その一角を崩したい参政新人の杉本純子候補(47)は、「働いても税金で取られ、お金がたまらない。国の政治を変える」と国民目線で訴え、共感を呼んでいるという。

 いずれも新人でれいわの辻恵候補(77)、共産の須山初美候補(46)、社民の大西雅人候補(30)、維新の広田沙久良候補(47)、諸派の田中克和候補(41)=減税日本公認=は街頭演説で、諸派横山緑候補(47)=NHK党公認=はSNSなどで支持を訴えている。

 ほかに全て諸派新人で日本の家庭を守る会の石原悟候補(75)、日本誠真会の園原武嗣候補(54)、チームみらいの山根有紀也候補(34)が立候補している。

 争点の一つが物価高対策。消費税について立民、国民、参政、れいわ、共産、社民、維新、減税日本は廃止や減税など、自、公は現金の給付を打ち出している。

■自公厳しい評価

 主要メディアは、参院選の選挙終盤の情勢を探り「自公、過半数困難か」「自公 過半数微妙」などと報じている。衆院では自公は少数与党。結果次第では参院でも同様のことが起こる可能性もあるとされる。

 愛知県元県議で行政問題にも詳しい名古屋市の今井安栄弁護士は「あなたの一票が大きな意味を持つ。よく考えて判断してほしい」と話している。

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