桜の季節 

勝負を「決」める

第4章 98回

2021/01/31

土屋来嵐は河村勇輝の背中に手が届くのか

 愛知県高体連バスケ専門部では、中断していた高校新人体育大会について「緊急事態宣言後の再開を目指し慎重に協議してきたが、日程や会場の確保、部活動自粛状況、入試や学年末の学校行事への影響をかんがみ地区大会、県大会ともに中止する」と発表した。

 この結果、非常に残念ではあるが、昨年に続いてチーム作りは遅れることになった。コロナ禍で活躍の機会を奪われた選手たちは、この状況をどんな心境で受け止めるか。最も成長が期待できる期間を無為に過ごしてほしくない。

 この1年、ずっと頭の中に疑問が浮かんでいる。「土屋来嵐は河村勇輝を超えられるのか」。答えはまだ出ない。

 昨夏、土屋にインタビューした際は「目標は(高校生で三遠ネオフェニックスのエースとなった)河村勇輝を超えたい。ウインターカップのメインコートに立つ」と話していた。現時点では恐らくムリだろう、土屋にはまだ実戦の経験が全然足りないからだ。

 昨冬の洛南戦。土屋は西村慶太郎を相手に期待を上回るプレーを見せた。桜丘の歴代PGでは高橋理輝(アイシンAW)以来となる1年生での司令塔。落ち着いた試合運びだけでなく、果敢にゴールを狙う動きもあった。得点こそ伸び悩んだが、攻守とも安定して予想以上の働きだった。

 江崎悟監督も「あの緊張感ある場面で、しっかり試合を組み立てる技術力と気持ちの強さを見せた。来嵐は、よくやったと思う」と絶賛した。

 今年の課題は、得点とアシストは当然のことだが、それ以上に「チームを勝利に導くこと」だろう。勝負の場面で松野遥弥とともに勝利を決定づけるプレーができるのか。

今年はそこを見続けたい。

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