桜の季節 

あまりに「過酷」な

第五章 第9回

2021/05/23

桜丘高校で陽性者が確認された

 豊橋市内では、新型コロナウイルス感染拡大が危機的な状況を迎えている。昨年末にPCR検査の陽性者数が1カ月間で100人を超え、その勢いは衰えず、今年に入って増加の一途をたどっている。

 感染者は、高齢者に限らず10代や20代の若者でも発症している。症状はさまざまで発熱や嘔吐(おうと)、息切れ、関節痛ほか、味覚・嗅覚の異常、無症状の人もいる。感染後の潜伏期間は(個人差はある)4~5日で発症の場合が多い。

 そんな中、桜丘高校で生徒約30人のPCR検査陽性が確認された。学校の発表によると、14日から21日までで34人の陽性を確認した。学校は16日から閉鎖、現在は今後の状況を見守っている。

 授業などの活動は停止して校内の消毒を実施。感染経路や生徒への対応は保健所と協議し、個別感染と説明した。

 部活動については、制限を設けて感染対策を行った上で実施。ただし、生徒の状態を見極め、3密回避や体力面を考慮して行われるようだ。

 今週末から、各競技でインターハイ県予選が始まった。バスケも男子2枠、女子1枠の全国切符を懸けて各会場で熱戦が展開されている。例年通りなら、3年生にとっては最後の夏を戦うはずだった。

 自分の力だけではどうすることもできない、全力で挑戦することさえ許されないこの悔しさを、どう乗り越えれば良いのだろうか。あの場所で活躍できるはずだった選手がいないのは、悲し過ぎる。

 1年生の頃から、その姿を近くで見続け、ようやく勝負の舞台に立てるまで成長した選手たち。この過酷な状況を受け入れて前を向く、そんな簡単ではない。今は、何とも言えない悔しさだけがある。

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