27日 初の工場見学施設登場

ブラックサンダー完成までの工程見られます/絶大な人気と知名度 市が「豊橋観光アンバサダー」委嘱

2025/05/21

ブラックサンダーの製造工程を見学できる通路(豊橋市原町で)

 豊橋銘菓の一つに数えられるチョコレート菓子「ブラックサンダー」の初の工場見学施設が、27日に豊橋市原町の工場内にオープンする。これに先立ち、市はブラックサンダーに「豊橋観光アンバサダー」を委嘱した。絶大な人気と高い知名度を誇る商品だけに、観光誘客に期待がかかる。

 昨年12月に完成した新工場の見学施設「ブラックサンダーワク⚡ザクファクトリー」では、全長70メートル以上の通路に設けられた窓からココアクッキーとビスケットで作られた長い状態のブラックサンダーが1本分の大きさにカットされ、チョコレートのコーティングを経て包装に至るまでの工程を見ることができる。

 入り口に大きさを300倍以上にしたブラックサンダーのモニュメントが置かれ、見学客を出迎える。その先の部屋では、製造工程の没入体験ができるプロジェクションマッピングを投映。クイズやスタンプラリーのほかに、パネルでSDGsへの取り組みを紹介している。

 見学には予約が必要。同ファクトリーの特設サイトから申し込む。

 見学通路に隣接するスペースで直営店をリニューアル。制限時間3分のブラックサンダーの詰め放題(1回1100円)を行い、地域限定商品などを販売する。

 SNSなどで工場見学を希望する声が製造元の有楽製菓(東京都小平市)に寄せられたことを受け、構想から2年かけて工場増設のタイミングで通路を新設した。施設名は社内で公募し選定。同社が目指す「ワクワクする菓子屋」と菓子の特長の「ザクザク食感」に由来するという。

 20日にあったメディア向けのお披露目会で、河合辰信社長は現段階で新工場に75億円を投じ、来年までにその規模が100億円超に達する投資計画を説明。「地元の人に楽しんでもらい、豊橋、東三河の人が自慢に思うような場所を目指す」と強い思いを語った。

 また河合社長は、195億円前後という現在の売り上げを将来的に300億円超にする目標を掲げ、国内の拡充に加え海外展開を加速させる考えを表明。「おなかだけでなく心も満たすお菓子の魅力を世界中に発信したい」と述べた。

 この日、ブラックサンダーは「とよはしアンバサンダー」に就任した。市にゆかりの人や物が観光PRに貢献する豊橋観光アンバサダー制度に基づき、島村喜一副市長から委嘱状とタスキを受け取った河合社長は「しっかり豊橋を盛り上げていきたい」と意気込みを語った。

 同社によると、ブラックサンダーは1994年に豊橋市で誕生した。現在、豊橋の工場で1日約70万本を生産している。

迫力のプロジェクションマッピング(同)

「とよはしアンバサンダー」に委嘱された「ブラックサンダー」と河合社長(同)

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ブラックサンダーの製造工程を見学できる通路(豊橋市原町で)

迫力のプロジェクションマッピング(同)

「とよはしアンバサンダー」に委嘱された「ブラックサンダー」と河合社長(同)

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