市内デザインマンホールふたの絵柄プリント/10日発売 豊橋市とエニシングがコラボ
2025/06/06
デザインマンホールふたの絵柄をプリントした前掛けと、トートバッグを持つ西村社長㊨
豊橋市内のデザインマンホールふたの絵柄をプリントした前掛けとトートバッグが、10日に発売される。ご当地マンホールふたと前掛けという人気コンテンツがタッグを組み、豊橋の魅力を国内外に発信する。
前掛けは市内を走る路面電車(通称・市電)と市公会堂を、トートバッグは朝日の中で三河港の船が出航する様子を、それぞれ描いている。
道の駅とよはしやエムキャンパス、二川宿の商家「駒屋」のほか、製造元で前掛けの企画販売を手がける「エニシング」(東京)のホームページでも販売する。価格はともに4950円。
市上下水道局が企業向けに行っているマンホールふたの広告事業で同社に話を持ち掛けた際、コラボレーション企画の提案が同社からあり、実現した。
市によると、ご当地マンホールふたは「足元の芸術」とも呼ばれ、愛好家が多い。観光誘客にも一役買っている。
エニシングの西村和弘社長の説明では、かつて前掛けは酒蔵などのワークウェアとして広まった。綿の栽培が盛んだった西三河から遠州で三河木綿の一部として作られたが、やがて産地はすたれ今では豊橋でしか生産されていないという。
漢字入りTシャツの企画販売からスタートした同社は、衰退していた前掛け産業を次世代に残したいと一大産地だった豊橋に2019年に工場を立ち上げた。同社製の前掛けは人気映画「007」の衣装として使われ、話題になった。海外で前掛けは「MAEKAKE」の呼び名でキッチン用品として普段使いされているという。
西村社長は「この前掛けを通じて『前掛けのまち豊橋』を国内外にPRしたい」と意気込んだ。市の関係者は「下水道に親しみを持ってもらえたら」と期待した。