豊橋市で来月7日と8日 2学術団体研究大会/初の合同開催 垣根越えた研究発展期待
2025/05/31
豊橋市の表浜海岸に漂着し、骨格標本にするため埋められたマッコウクジラの掘り出し作業(2017年10月撮影)
クジラやアシカ、ラッコなど海棲(かいせい)哺乳類の研究者らが属する2つの学術団体による合同の研究大会が6月7、8両日、豊橋市大岩町の市自然史博物館で開かれる。この分野の学術大会の豊橋開催は初。合同大会も初めてで、専門の垣根を越えた研究の発展が期待される。
主催するのは、全国の研究者の集まりである「日本セトロジー研究会」(会員数約160人)と、飼育員や学生で構成する「勇魚(いさな)会」(同約200人)。1日目に特別講演、2日目に研究発表などがある。2団体の会員が一堂に会して、最新の研究成果を発表するのは初の試みだ。
市南部の太平洋に面した表浜海岸にたびたび漂着するクジラなどの研究で国立科学博物館(東京)と市自然史博物館は協力関係にあり、そうした縁で豊橋が初めて海棲哺乳類の学術大会の開催地に選ばれたという。
合同大会の実行委員長を務め、自らも特別講演を行う自然史博物館の安井謙介学芸専門員は、生物学や社会科学など「多岐にわたる分野が交流することで、さらなる研究の発展が期待できる」と指摘する。
会員以外が特別講演を無料で聞ける参加枠は定員に達したが、参加費(一般5000円、大学生以下3000円)を支払えば特別講演に加え研究発表にも当日参加できる。