民間人材 八面六臂の存在感

企業版ふるさと納税人材派遣型制度で採用 榊原さん/住みます芸人も全幅の信頼/「寄付額だけではない価値」

2024/05/01

豊橋市住みます芸人の3人と談笑する榊原さん(右端)

 豊橋市役所では、東三河で初めて企業版ふるさと納税の人材派遣型の制度を活用して採用された民間人材が八面六臂(ろっぴ)の活躍を見せている。

 この職員は市広報戦略室の榊原健介専任主査(35)。人材派遣型の企業版ふるさと納税により、昨年4月に第一生命保険から派遣された。

 2020年に始まった同制度では、企業が人件費相当額を自治体に寄付すると、最大約9割の法人関係税が軽減される。自治体側は人件費の負担なしに、企業の人材を職員として受け入れることができる。

 榊原さんは、吉本興業「住みます芸人」3人のイベント出演手配や報道対応、プレスリリース配信サービス「PR TIMES(ピーアールタイムズ)」の配信などを担当する。

 「コミュニケーション能力が高く、もう10年もいるかのように市役所内で顔が広い」。そう榊原さんを評価する同室の石川達也室長は「寄付額だけではない価値がある」と語る。

 分からないことがあると「吉本に聞くより、まず榊原さんに聞く」と話すのは住みます芸人の「ブロードキャスト!!」吉村憲二さん。若手コンビ「ASANA」(アサナ)の久保さんも「イベントに慣れていない僕たちに助言してくれる」と感謝し、ナミトさんは「現場に来てくれるので安心感がある」と信頼を寄せる。

 市役所で1年余り働き、公務員に抱いていた「お役所仕事」のイメージは覆ったと榊原さんは言う。「事業を構築するときに筋道をしっかり立て、課題を意識する。市民と向き合い、若手も仕事に責任感を持っている」。

 派遣期間は未定だが、会社に戻った後も「まちづくりや人づくりで、お世話になった豊橋や東三河に貢献する活動を続けていきたい」と笑顔で話した。

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