VR訓練シミュレータ導入/JR東海が東海道新幹線全駅で
2024/05/01
VRシミュレータで投影される、乗り遅れた客がドアに挟まれたケース
JR東海は、豊橋駅を含む東海道新幹線の全17駅に、ホームにいる係員向けのVR訓練シミュレータを導入した。
このシミュレータは天候、昼夜、可動柵・固定柵の有無などのシチュエーションを選択でき、VRヘッドセットでリアリティあるCG映像が投影され、実際にその場にいるかのように感じさせる。利用客の駆け込み乗車やホーム下への転落といった異常事態に対応できるという。
係員がシミュレータを付けて各駅の会議室などで訓練ができ、講師は訓練者の視点や習性に応じて任意のタイミングや場所で異常事態に備えることができる。JR東海の担当者は「さまざまな異常事態に対し、適切な取り扱いを繰り返し訓練することができるため駅輸送担当者の異常時の対応力が強化される」と効果を期待している。
同社では、列車の到着や発車の際にホーム上の安全確認を行う駅輸送担当者に対し、教材を用いた教育や固定設置型のシミュレータ装置を使った実践的な訓練を行ってきたが、異常事態への対応力をより向上させるため、仮想空間でさまざまな事象を再現できる訓練を取り入れた。