名鉄西尾・蒲郡線存続へ協議/蒲郡市長「年度末までに方向性を」
2024/09/06
赤字が続く名鉄西尾・蒲郡線(西尾―蒲郡駅間、西蒲線)の存続に向けて、蒲郡市の鈴木寿明市長は5日、「上下分離方式も一つの考え方として、協議を進めている。本年度末までに一定の方向性を示したい」と述べた。市議会9月定例会で、千賀充能議員(自民)の一般質問に答えた。
西蒲線は乗客の減少から区間収支の赤字が続いているが、沿線住民からは通学、通勤の足として存続が望まれており、沿線の蒲郡、西尾両市が合わせて年2億5000万円を支援することで、2025年度までの運行継続が決まっている。
26年度以降の路線存続に向けて、両市や名鉄などが公有民営の上下分離方式を検討しているとの報道を受け、鈴木市長は「それも一つの考え方として、両市と名鉄で協議を進めている」と明かした。11月下旬に開く西蒲線の対策協議会総会で、存続問題について中間報告を行うという。
蒲郡市の報告によると、22年度の区間収支は約7億8000万円の赤字。利用者数は214万7000人で、前年度に比べて5・7%増加したものの、新型コロナ感染拡大前の水準までには回復していない。